『ちむどんどん』川口春奈には諦めない役柄がよく似合う 遂に解決した石川家の問題
『ちむどんどん』(NHK総合)第16週「御三味に愛を込めて」でメインとなっている、暢子(黒島結菜)と和彦(宮沢氷魚)の結婚に反対する重子(鈴木保奈美)についての問題は、賢秀(竜星涼)の襲来で一旦の保留。第80話にて描かれるのは、良子(川口春奈)が長年悩み、葛藤してきた石川家における嫁問題である。
博夫(山田裕貴)の祖父・小太郎(小林勝也)、叔父・修(木津誠之)、父・博太郎(粟野史浩)は、三位一体。小太郎が博夫に「長男としての自覚を持て!」と言い聞かせれば、修は挨拶に来た良子に「本家の嫁は務まらん!」と言い放ち、博太郎は「おじぃとおじさんの言う通り」と言いなりのまま。同じやり取りを何度も見ていると、RPGにいる決められたことしか言わないキャラクターかのような錯覚に陥ってしまう。
そんな強固なトライアングルを打破したのは、博夫の曾祖母・ウシ(吉田妙子)。嫁入りする条件として突きつけられた御三味料理を、良子は徹夜で作ってきた。さらに石川家に嫁ぐのであれば仕事は辞めるという命令に屈しない、諦めない良子の姿勢にウシは感銘したのだった。
良子を認めないなら、もう二度とこの家の敷居はまたがないという博夫の覚悟ある宣言に、ウシが「時代は変わる。先に逝く者が後に残る者の未来を縛ってはいけない」と博夫、そして良子を強く後押しする。さらに、認めなかったら明日から家事は全て自分たちでやれという警告に、形勢はたちまち逆転。小太郎が「おばぁの言う通りヤサ」と良子を認めつつも、条件である御三味料理の出来が残っていた。