プロクライマー 平山ユージ、『アルピニスト』の天才クライマーに「本当に純粋」

平山ユージ、『アルピニスト』を語る

 ドキュメンタリー映画『アルピニスト』のトークショー付き上映会が7月18日に東京・シネマート新宿にて開催され、プロフリークライマーの平山ユージが登壇した。

 世界的アルピニストのレジェンドたちからも一目置かれている命知らずの若きアルピニストがいた。彼の名はマーク・アンドレ・ルクレール。命綱なし、たった独り前人未到の挑戦ーー。世界でも有数の岩壁や氷壁、数々の断崖絶壁を、命綱もつけず、たった独りで登る無謀なフリーソロという登山スタイルを貫いた彼は、SNS社会に背を向けながらも、不可能とされていた数々の世界の山脈の難所に挑み、次々と新たな記録を打ち立てていく。だが、そんな偉業を成し遂げながらも、名声を求めない彼の性格から世間的な知名度はほぼ皆無だった。

 世界のクライミング界のレジェンドである平山は、「最初は、マークのことを知らなかったのですが、彼の登り方を見て、明らかに動きに無駄がなくて、本当に惚れ惚れするようなクライミングをしていた。僕の目から見てもそのあたりがすごいなと思いましたね。そしてクライミングに対しても、彼は完全に純粋な気持ちでクライミングに向き合っていたし、それは最初から最後まで変わらなかった。それが心を打ったポイントでした」と本作に感銘を受けたとコメント。

 本作に出演するアレックス・オノルドの「自分はクライミングの記録に興味があるが、マークはスピリチュアルなレベルで、ただ山の中にいることを楽しんでいる。それがうらやましい」という発言に、平山も「それは本当によく分かります」と共感。「本当に純粋ですよね。自然の中で、夜空を見上げながら『いいな』と。きっとマークは、そういう感じで登っているんでしょうね。オーロラを見たりとか。もちろんやっていることは半端ないことなんですけど、あの純粋さは本当にうらやましい」とコメントした。

 また、現在スペインとノルウェーなど海外の岩場でのクライミングを通してプロフリークライマー平山に迫るドキュメンタリー映画の撮影が進行中であることを発表。本作『アルピニスト』の撮影チームメンバーのブレット・ローウェルが共同監督を務める本作について、平山は「今、撮っていただいてるものがいずれ皆さんの前に、カッコいいユージとして出てくるハズなんで。期待していてください」と笑いながらメッセージを送った。

平山ユージ

■公開情報
『アルピニスト』
TOHOシネマズ シャンテほかにて公開中
監督:ピーター・モーティマー、ニック・ローゼン
出演:マーク・アンドレ・ルクレール、ブレット・ハリントン、アレックス・オノルド
制作:レッドブルメディアハウス
配給:パルコ ユニバーサル映画
2021年/英語/アメリカ映画/G/93分/ビスタ/原題:The Alpinist
(c)2021 Red Bull Media House. All Rights Reserved.
公式サイト:https://alpinist-movie.com/
公式Facebook:https://www.facebook.com/eigaalpinist
公式Twitter:https://twitter.com/alpinist_movie

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