『リコリス・リコイル』本格的なガンアクションが痛快! バディものとして新たな境地へ
7月に入り、いわゆる“夏アニメ”が続々放送を開始している。今期はオリジナルアニメが比較的多くラインナップされており、原作が無いからこそ今後の展開に期待したくなる作品が少なくない。中でも7月2日から放送が開始された『リコリス・リコイル』は、第1話を観ただけでも、期待感を抱かずにはいられなかった。
本作は、犯罪を未然に防ぐ秘密組織・DA(Direct Attack)と、そのエージェントである少女たち・リコリスによって平和が守られている東京が舞台。井ノ上たきなは命令に背いたことを理由に、DAの支部の一つであり、歴代最強のリコリスと称される錦木千束が勤務する喫茶店・リコリコへの転属を命じられる。そこで千束とパートナー関係になり、本格的に物語が始まっていく。
第1話冒頭から、リコリスによって犯罪者が次々と葬られる描写がある。あまりに情報量が多すぎて困惑するが、潔ささえ感じる爽快感もある。立てこもった犯罪者集団に対して、たきながマシンガンをぶっ放すシーンも痛快。ガラスが吹き飛ぶ様子だけでなく、重厚な銃声も相まってアクション映画顔負けの迫力となっている。
とにかく、「アクションシーンがカッコイイ」という感想で胸がいっぱいになる。特に、第1話後半の犯罪者集団との銃撃戦がたまらない。たきなは銃を思う存分打ちまくる戦闘スタイルらしく、ワンボックスカーに隠れる犯人に容赦なく銃を連射する。当然早々に弾切れになるが、鞄からスーッとマガジンを出して銃弾を補充するシーンはとてもカッコイイ。真似したくなるほどスマートである。
一方、「命大事に」を掲げる千束は、実弾ではなく非殺傷弾を使用しながら応戦。おおざっぱな戦い方のたきなとは違い、銃を抱えるように手前に持つ接近戦向きの構え方をしており、いかに千束が戦い慣れしているかが伺える。実際、接近してくる千束に対して、犯人たちは銃を持つ腕をピンと伸ばす持ち方をしており、このシーンだけでも千束の強さが垣間見える。また、非殺傷弾の銃と結束バンドが飛び出す銃を持った二丁拳銃スタイルで、次々と犯人を拘束する手際の良さについつい見惚れてしまう。今後もスタイルの異なる2人の戦い方に注目したくなる。