百田夏菜子×落合モトキに癒やされる 『僕の大好きな妻!』“相手を知ること”の大切さ

『僕の大好きな妻!』相手を知ることの大切さ

「知花さんには発達障害の特性が見られます」

 医師から発達障害の特性があることを告げられた知花(百田夏菜子)と、その事実を知り、戸惑いながらも向き合っていこうとする夫・悟(落合モトキ)。お互いを思いやり、一緒に試行錯誤しながら数々の困難を乗り越えていく。

 6月4日より放送されている『僕の大好きな妻!』(東海テレビ・フジテレビ系)は、そんな二人の姿をずっと見守っていたくなるドラマだ。

 2004年の「発達障害者支援法」成立以来、発達障害についての認識は少しずつ広まりを見せてきた。ここ数年では、「大人の発達障害」もメディアで頻繁に取り上げられ、「もしかしたら私も?」「もしかしたらこの子も?」と病院を訪れる人が増加し、早期発見・早期支援に結びつくケースも多い。だが発達障害は“見えない障害”であるため、誤解されやすく、無理解の中で苦しんでいる人もいるのが現状だ。

 本作は知花と周囲の人たちとの関わり、また彼女の主治医・宮野森先生(中田喜子)の丁寧な説明を通して、「発達障害にはどのような症状が見られるのか」「発達障害は治るのか」「当事者の方とどのように向き合っていけばいいのか」など、私たちのあらゆる疑問に答えていく。

 発達障害は生まれつきの脳の特性の問題で、発達過程でその特性により日常生活に支障をきたす症状が出た場合、障害として認識される。誰にでも得意なことと、不得意なことはあるものの、その差が脳の特性によって大きく、生活に支障が出やすい。また発達障害の特性は十人十色で、知花の場合は忘れ物が多かったり、一つのことに集中しすぎてしまったり、大きな音にパニックになってしまったりする。そのことで幼い頃から失敗や挫折を繰り返してきた知花。だけど、発達障害の特性が発覚して以降、彼女は自分の苦手なことにも前向きに向き合っていく。

 そんな知花を演じるのは、人気アイドルグループ・ももいろクローバーZのリーダーとして活躍しながら、ドラマ『コタローは1人暮らし』(テレビ朝日系)や映画『すくってごらん』など俳優業にも邁進する百田夏菜子。自分ではどうにもできない問題に直面した知花の憤りや不安を色濃く映し出す演技に心揺さぶられる一方、無邪気な彼女の笑顔とエネルギッシュな姿に元気がもらえる。一緒に笑ったり、泣いたり、落ち込んだり、知花に感情移入できるのは百田がこれ以上ないくらい彼女を魅力たっぷりに演じているからだ。

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