『恋マジ』“慣れない恋”にもがいた6人に訪れる結末とは 柊磨の幸せを願ってやまない
パパ活をしていたアリサ(飯豊まりえ)が、なんだかんだ唯一このドラマでオーソドックスに幸せな恋愛を楽しんでいる。克己(岡山天音)は初期の頃からアリサを喜ばせようと記念日を覚えていたり、年相応のデートで彼女を楽しませたり、決して嘘をつくこともなければむしろ浮気をしたアリサを許して自分の全財産を彼女に渡したり(これは少し怖いくらい)、かなりの“スパダリ”っぷりを披露。そんな彼から本当の意味で“愛されること”を知ったアリサ。この二人は最終回でも安心して見守っていられそうだ。
過去の犯罪、及び服役が週刊誌に取り上げられ、明るみになってしまった要(藤木直人)も、その後受けたインタビューによって持ち堪えた様子。響子(西野七瀬)と気持ちを確かめ合ったものの、結ばれる可能性はかなり低い二人。なにせ響子は夫がいる身で、要もフランスへのオファーを受けている最中。響子は旦那に別れを切り出したがはぐらかされてしまい、本人もそれでホッとしている節がある。実際、彼女にとって要との恋は人生で初めての冒険という名の経験であって、彼と一生を添い遂げることが目的でもなさそうだからだ。
恋愛の形は人の数ほど存在する。付き合ったり、結婚したりという“結ばれる”ことだけが恋の行き着く先ではない。結果なんて関係ない、ただ自分が誰かを愛したこと、誰かに愛された事実や時間が重要なのではないだろうか。響子も不貞行為に近い行動をしていたり、実際に要の存在が関係なくとも旦那とは冷め切った関係にあったりする。ずっと良い子で居続けた彼女が、今回の“冒険”をきっかけに“自分自身のために”旦那との別れを決意するのか、関係をやり直そうと本音で向き合うのか、彼女の決断にも注目したいところだ。
そして誰よりも、応援したいと思わせるキャラクターは柊磨だ。幼少期から苦労も絶えなかったことが明かされ、ようやく自分のやりたい仕事に向き合うことができた。レストランを買い取りたいという目標のためにも日々頑張っている中で、精神が不安定な母親のケアをしたり、彼女のこともしっかり守ろうと努めたり。第1話では、不特定多数の女性と関係を持つことに抵抗もなく、むしろ誰かと深い関係になることを嫌っている所謂“チャラ男”の印象が強かった柊磨。しかし、蓋を開けてみればそれをダシにされて、女性から都合の良い男として良いように利用・消費される可哀想な一面があった。何より、体だけの相手の口からは自分をわかったような言葉をかけられるが、そのどれもが“本当の彼を知ろうとしない”不誠実なものだった。それに反論をする気力もないし、失う怖さの方がまさって実際に深い関係にならないようにしていた彼が、ようやく純という相手を見つけられた。甘えたり、弱みを見せたりできる相手として。仕事も私生活も、全方面で苦労人な柊磨にとってのハッピーエンドを期待したい。
■放送情報
『恋なんて、本気でやってどうするの?』
カンテレ・フジテレビ系にて、毎週月曜22:00〜放送
出演:広瀬アリス、松村北斗、西野七瀬、飯豊まりえ、岡山天音、小野花梨、安藤ニコ、長田成哉、牧野莉佳、三浦りょう太、戸塚純貴、味方良介、アキラ100%、古川雄大、香椎由宇、斉藤由貴、藤木直人ほか
脚本:浅野妙子
演出:宮脇亮、北川瞳
音楽:吉俣良
主題歌:あいみょん「初恋が泣いている」(unBORDE/Warner Music Japan)
挿入歌:SixTONES「わたし」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
プロデュース:米田孝、高石明彦(※「高」はハシゴダカが正式表記)
制作協力:ジ・アイコン
制作著作:カンテレ
(c)カンテレ
公式サイト:https://www.ktv.jp/koimaji/