『ちむどんどん』『恋マジ』で圧倒的な存在感 表現者・飯豊まりえは何色にも染まる

『ちむどんどん』飯豊まりえが輝く理由

 2008年にモデルデビューを果たした飯豊は、身長167センチの抜群のスタイルを武器に人気雑誌『nicola』(新潮社)、『Seventeen』(集英社)などを経て、現在は『Oggi』(小学館)で専属モデルを務めている。また、グラビアにも挑戦。週刊誌の表紙を飾り、20歳の誕生日には写真集も発売した。

 そんな魅力的な彼女をテレビが放っておくはずがなく、藤田ニコルや武田玲奈らを輩出した『めざましテレビ』(フジテレビ系)の 「イマドキ」ガール、『にじいろジーン』(カンテレ)の総合司会と、10代でバラエティにも数多く出演。明るく快活な印象も相まって、一気にお茶の間の顔となった。

 芸人とも絡むことの多いバラエティという名の戦場で、見事に立ち回る彼女を絶賛したのは、おぎやはぎ・矢作兼だ。自分が冠番組を持った場合、どういった芸能人をキャスティングしたいのか選んでいく『アメトーーク!』(テレビ朝日系)の人気企画「芸人ドラフト会議」にて、飯豊を指名。アドリブ力やトーク力を絶賛したうえで、バラエティ女王のベッキーや小島瑠璃子に肩を並べてもおかしくない逸材だとした。

 各メディアで才能を開花した彼女は、現在、俳優として邁進中。近年では、『岸辺露伴は動かない』シリーズ(NHK総合)にて、ヒロインの“ウザかわ”編集者・泉京香を熱演。『君と世界が終わる日に』シリーズ(日本テレビ×Hulu)では、一転して他人とは距離を置く、冷めた女子大生・柊木佳奈恵を演じた。また、テレビ東京の飯テロドラマ『ひねくれ女のボッチ飯』では、飯豊演じる主人公の川本つぐみが、美味しそうに食べ物をほおばる姿が、SNSでも反響を呼んでいる。

 こうして、長年活躍し続ける彼女のパブリックイメージを探ってみると、“憧れの存在”、“綺麗なお姉さん”、“明るくカワイイ女の子”、“癒し系”など、さまざまな意見が出ていることが分かった。もちろん、どれも「当たり」だけど、どれも「大正解」とは言えないような気がする。

 そもそも、“飯豊まりえ”を型にはめること自体がナンセンスなのか? 

 よくよく考えてみると、彼女は、主人公としても、ヒロインとしても、バイプレイヤーとしても、そしてタレントとしても、作品や番組によって何色にも染まってきた。それは、俳優・モデル・グラビア・バラエティと、さまざまな世界に飛び込み、経験値をためてきたからこそできる芸当に違いない。そこで結果を出し、引き出しを増やし続けているから、新たな一面を発見できるのだ。

『恋なんて、本気でやってどうするの?』(c)カンテレ

 ようやく長年の謎が解けた。表現者・飯豊まりえの魅力は多面体で、我々が見ていたのは彼女のほんの一部。だから飯豊を見かけるたびに「前とは何か違う」という違和感があったのだ。

 『恋マジ』や『ちむどんどん』で圧倒的な存在感を放ち、また大きな一歩を踏み出している飯豊。次は、どんな彼女に出会えるのだろうか? 

■放送情報
連続テレビ小説『ちむどんどん』
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
※土曜は1週間を振り返り
主演:黒島結菜
作:羽原大介
語り:ジョン・カビラ
沖縄ことば指導:藤木勇人
フードコーディネート:吉岡秀治、吉岡知子
制作統括:小林大児、藤並英樹
プロデューサー:松田恭典
展開プロデューサー:川口俊介
演出:木村隆文、松園武大、中野亮平ほか
写真提供=NHK

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