コミカルな役から謎めいた役まで 2022年上半期の出演作から読み解く俳優・岩田剛典の魅力

出演作から読み解く岩田剛典の魅力

 三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE、そしてEXILEのメンバーとして華麗なパフォーマンスを繰り広げながら、俳優としても活躍する岩田剛典。今年も上半期だけで、5本のドラマや映画にひっぱりだこだ。

 今年、最初に公開となったのがNetflixの世界190カ国で同時独占配信された日本発オリジナル作品『金魚妻』。原作は『グランドジャンプめちゃ』(集英社)に連載された黒澤Rによる同名漫画。配信されると、日本のみならず、香港や台湾の週間ランキングで1位を獲得。また、「Netflixグローバル・トップ10」にもランクインを果たした。美容サロンの経営を共に手掛ける夫とタワーマンションの最上階に住み、周囲から見れば何不自由なく暮らしている平賀さくら役を篠原涼子が演じ、彼女が出会う金魚屋の店主・豊田春斗役を岩田が演じている。さくらの夫が彼女に対して暴力的で不倫をしているために、その対比で春斗の地に足のついた生活や、金魚を愛でる態度などが魅力に映る。もちろんさくらに対しても誠実さが全面に押し出されている。かつて、『プロミス・シンデレラ』(TBS系)などラブコメディで見せた役がそのまま大人になったような役柄にも見える。

『金魚妻』Netflixにて独占配信中

 『金魚妻』(Netflix)の公開とほぼ同時にテレビ東京で放送されたのは、2時間ドラマの『内田康夫サスペンス 浅見光彦 軽井沢殺人事件』だ。本作での岩田は、ルポライターの浅見光彦を演じる。舞台は軽井沢。光彦が財界の重鎮の別荘を訪問し、その妻の話を取材することになるのだが、そこから事件は始まる。2時間ドラマらしく、高橋克典や大和田伸也、名取裕子などのベテラン勢や、フジテレビで浅見光彦役を演じた榎木孝明との共演も。岩田の演じる浅見光彦は、いつもにっこりほほ笑んでいて愛嬌があるのが歴代の“浅見光彦”との違いだろうか。これまでもさまざまな俳優が演じてきた役でもあり、シリーズ化もされてきた作品だけに、次回作にも期待がかかる。

『ウェディング・ハイ』(c)2022「ウェディング・ハイ」製作委員会

 『ウェディング・ハイ』は、バカリズム脚本、大九明子監督のオリジナルコメディ。あるカップルが結婚式を行うことになり、ウェディングプランナーとともに準備をすすめ、やっと式の当日を迎えるも、お互いの親族や参列者たちが、結婚式の余興にただならぬ情熱をかけるばかりに、式は混乱を極める……というストーリー。岩田は、新婦の大学時代の元カレの裕也を演じる。温泉同好会に所属していた裕也が、大学時代の仲間たちと温泉に行っている中、元カノの結婚を知り、式場に乗り込もうと意気込む。裕也はトホホな役でもあり、ある局面を救うヒーロー? でもある。これまで、こんなにもカッコ悪くて笑わせてくれる俳優・岩田剛典を見せたことがあっただろうか。俳優として、新境地を開いた役になった。



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