『吉祥寺ルーザーズ』田島芽瑠に訪れた大きな転機 増田貴久らの連携プレーぶりも

『吉祥寺ルーザーズ』田島芽瑠に訪れた転機

 東京・吉祥寺の謎めいたシェアハウスに暮らす、人生の負け組6人の日々を描く『吉祥寺ルーザーズ』(テレビ東京系)はこれまで、ドタバタしつつ、どこかクスッと笑える場面が多かった。しかし、5月23日放送の第7話では、住人のひとりである舞(田島芽瑠)に大きな転機が訪れる。

「お邪魔しまぁす!!」

 聡(増田貴久)たちが暮らすシェアハウスに突然、博多の売れっ子ホストの海斗と名乗る酔っ払った男(岡宏明)が訪問してきた。同じく酔っ払って帰ってきた舞は、その男を自分の彼氏だと紹介する。同じ頃、舞の働くコンセプトカフェ店員のトーコ(喜多乃愛)から、舞を訪ねて怪しい男が来店していると聡に連絡が。その男はなんと以前、シェアハウスにやってきた調査会社の男(坪倉由幸)だった。彼は海斗を詐欺で訴えようと調査を進めていたのだった。彼によると、海斗は舞に詐欺の片棒を担がせているのだという。しかも、すでに同棲している本物の彼女がおり、それ以外にも複数の“彼女”がいるが、詐欺に加担させているのは舞だけ。つまり舞は、海斗にとっては“彼女”以下の存在なのだ。聡はすぐにシェアハウスに海斗を引き止めるよう、他の住人たちに連絡する。

 聡からの連絡で事情を察した舞以外の住人たちは、さっと目配せをし、あの手この手で海斗を帰らせないようにする。その連携プレーぶりが見事だ。特に桜(田中みな実)は、賭けゲームをして時間を稼ぐだけではなく、舞の気持ちを利用して、金を巻き上げている海斗の本性を暴いてみせた。シェアハウスに入居した直後は、お互いに警戒心を剥き出しにし、距離をとったり、逆に喧嘩を吹っかけたりしていた住人たち。それが今では、明らかに男に騙されている最年少の住人を守ろうと一致団結している。6人で暮らす穏やかな日々を守りたいという彼らの切実な願いが、行動になって表れていた。

 突然だが、舞は、幡多(片桐仁)と絶妙な掛け合いをしている時が一番魅力的だと思う。“この男には負けない”という強気と自信に溢れた姿がさらに舞を綺麗に見せている気がするのだ。だが、海斗を目の前にした舞は違う。好かれていないとなんとなくわかっていても、“嫌われたくない”という気持ちが全面に出て、媚びてしまう。騙されているのだと薄々わかっていても、信じたくない。舞は最後の最後で海斗から離れる勇気が持てなかったのではないだろうか。

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