松田陣平の活躍をプレイバック 初登場から『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』に至るまで

『名探偵コナン』松田陣平の活躍を振り返る

 『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』が好調だ。オープニング3日間累計の動員は132万人を記録し、沢山のファンが「参列(=鑑賞)」を表明するなど大きな話題を呼んでいる。

 そんな『ハロウィンの花嫁』だが、ストーリーを語る上で欠かせない存在となるのがいわゆる「警察学校組」の5人だ。降谷零、萩原研二、諸伏景光、伊達航、そして松田陣平。彼らは警視庁警察学校鬼塚教場の同期として共に警察官を目指し、切磋琢磨した仲間たちだ。本稿ではそんな警察学校組の中でも人気の高いキャラクターである松田陣平について、彼の魅力を『名探偵コナン』本編や『警察学校編 Wild Police Story』、そして『ハロウィンの花嫁』で描かれたエピソードを振り返りながら考察したいと思う。

※以下、『名探偵コナン 警察学校編 Wild Police Story』『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』のネタバレを含みます。

 松田陣平が初登場したのは『名探偵コナン』第304話「揺れる警視庁 1200万人の人質」。佐藤美和子刑事のモノローグ、3年前の回想にて登場する。佐藤刑事や目暮警部らと同じ警視庁捜査一課に配属されてきた松田は、異動早々に捜査一課の刑事たちに「こっちは来たくもねぇ係に回されてキレかかっている」とサングラス姿で啖呵を切るなど粗々しい一面を見せ、刑事たちからの反発を受ける。

 ある日、松田の親友である萩原が亡くなった事件の犯人と同一人物が出した暗号が警視庁に届く。その内容が犯行声明だと睨んだ松田は、爆弾が設置されている観覧車へ単身乗り込み、爆弾解体に乗り出す。捜査一課に配属される前は爆発物処理班に所属していたこともあり、松田はその手腕を存分に発揮し解体を進める。ここでの松田を一言で言い表すならばクール。予告状の暗号を冷静にさらりと解き明かし、爆弾を解体する真剣な眼差し。それまでの粗々しさとのギャップに心を掴まれた視聴者も多いことだろう。

 その後、事件は急転直下。観覧車に設置された爆弾には犯人によるトラップが仕掛けられており、松田は別の場所に設置された爆弾の在り処を知るために自ら爆発に巻き込まれ亡くなる。その生命を市井の人々を守るために捧げた松田は、初登場にもかかわらずファンに鮮烈な印象を残した。

 その後登場した降谷零(=安室透)が、松田と警察学校の同期であったことが明らかとなり、スピンオフ作品である『警察学校編 Wild Police Story』では、警察学校時代の松田たちの物語が展開する。ストーリー序盤、喧嘩っ早い松田と正義感の強い降谷はぶつかり合ってしまう。「揺れる警視庁 1200万人の人質」で見せた荒々しさとクールさの漂う松田とは異なり、降谷とぶつかり合う姿からは少年らしい幼さと若さ故の熱量を感じる。そんな中、彼らの教官が首吊りになってしまう事故が発生。1分1秒を争う中、松田ら5人の的確なコンビネーションで教官を救出。特に不調の拳銃を松田が修理するシーンは、その後の的確な爆弾処理の手腕の萌芽を感じさせる。以来意気投合した松田と降谷、そして警察学校組の5人は共に切磋琢磨し友情を深め、戦友、そして親友となっていく。

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