アジズ・アンサリ初の監督映画の制作が中断 ビル・マーレイへのクレームが原因か
『マスター・オブ・ゼロ』(2015年〜)などで知られる、俳優・コメディアンのアジズ・アンサリが初の長編映画監督を務める『Being Mortal(原題)』が、制作中断となったことが米メディアで報じられた。
ビル・マーレイ、セス・ローゲン、キキ・パーマーらが出演する『Being Mortal(原題)』は、アトゥール・ガワンデによる医療ノンフィクション、『死すべく定め:死にゆく人に何ができるか』(Being Mortal: Medicine and What Matters in the End)を原作とした作品で、アンサリはローゲンと共に監督・脚本を担当し、自身も出演している。
本作の制作は、4月11日(米現地時間)の週にクレームを受けた後、4月18日(米現地時間)より一時中止されていた。
米サーチライト・ピクチャーズは、4月20日(米現地時間)、『Being Mortal(原題)』のキャストとスタッフに手紙を送り、「先週末、あるクレームを受け、すぐに調査を行いました。状況を判断した結果、現時点では製作を続けることはできないとの決定を下しました」と、撮影の中断を正式に発表した。また、手紙では「私たちは制作が再開されることを願っており、アジズと、ユーリー・ヘンレイ(プロデュースパートナー)と共に、タイミングについて検討しています」と述べられている。
手紙の中で、クレームの内容や、関与する人物についての情報は書かれていないが、Deadlineをはじめとする米複数メディアでは、クレームというのは、マーレイによる撮影現場での不適切な行為に対するものだと報じられている。しかし、クレームについての具体的な内容は、現時点で明らかにされておらず、マーレイについて尋ねられたサーチライト・ピクチャーズは、「調査についてコメントすることはない」と答えている。
マーレイは、これまでも撮影現場でのトラブルが疑われており、ルーシー・リューは、2021年、ポッドキャスト『Asian Enough』に出演した際、『チャーリーズ・エンジェル』(2000年)の撮影時、「許せない言葉もありました」と、マーレイから暴言を浴びていたことを明かしていた。
なお、2023年に公開を予定していた本作は、3月28日(米現地時間)に主要撮影が開始されており、中断が決定するまでに、すでに半分ほどの撮影が完了していたと伝えられている。本件に関する調査は進行中であり、マーレイや本作に対する影響は、今後明らかになっていくだろう。
参照
https://www.hollywoodreporter.com/movies/movie-news/aziz-ansari-being-mortal-suspends-production-1235133233/
https://variety.com/2022/film/news/searchlight-pictures-suspends-aziz-ansari-debut-1235237562/
https://deadline.com/2022/04/being-mortal-bill-murray-1235007590/
https://www.nytimes.com/2022/04/21/arts/bill-murray-being-mortal-inappropriate-behavior.html
https://www.latimes.com/entertainment-arts/movies/story/2022-04-21/bill-murray-being-mortal-movie-shut-down-aziz-ansari