『鎌倉殿の13人』「お前は俺になるんじゃねぇ」佐藤浩市、上総広常の“最後の笑顔”を語る

佐藤浩市、上総広常の“最後の笑顔”を語る

 毎週日曜日に放送されているNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』。このたび、上総広常を演じた佐藤浩市よりコメントが寄せられた。

 NHK大河ドラマ第61作目となる本作の舞台は、平安時代後期から鎌倉時代初期。義兄でもある鎌倉幕府初代将軍・源頼朝(大泉洋)にすべてを学んだ二代目執権・北条義時(小栗旬)を主人公に、武士の世を盤石にした彼の生き様、翻弄された周囲の人々を描き出す。脚本を『新選組!』『真田丸』に続き大河ドラマ3作目となる三谷幸喜が手掛ける。

 佐藤が演じた上総は、第7話より登場。頼朝の元で重鎮として活躍していたが、頼朝の政権の「足固め」のための陰謀によって、命を絶たれることになった。

 上総で印象的だったのが、文章を稽古する姿。この姿について、佐藤は「最初に、本筋とは何か全然関係のないところで、広常のキャラクターが見えるようなシーンがあったらいいね、なんてことを演出陣と話していました。それを三谷幸喜さんが聞いて、できたシーンだったんです。どこか粗野な上総介が、まったく童心のように、未来に対する希望として、それを書いている姿、やっている姿、そういう希望を無残に壊されてしまう悲しさがあると思います。実際のところ僕らは武士、もののふの生活というのは伝聞や歴史に残ったものでしか分からないので、正しいか正しくないかは別にして、僕らの世界にも常に通じるものという、そういうふうな思いとして映ればいいかなと。それがとてもうまくできたから、逆に言えば、広常のたどった運命と繋がってみると、ものすごく悲しくなっているんじゃないかと思います」とコメント。

 また、広常の最後については、「『何か、俺が間違ってた部分があるかも知れねぇ』という感じです。広常という人は決してすごく学のある人ではなかったにせよ、頭の悪い人ではないんです。戦のやり方も分かっている、人への食い込み方も分かっている。でも『何か、俺は間違ったのか』っていうことをふと思ったときに、義時を見て『お前は俺になるんじゃねぇ』という思いが湧いて、最期のああいう笑顔になったんじゃないかなと思います」とその最後を解釈した。

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■放送情報
『鎌倉殿の13人』
NHK総合にて、毎週日曜20:00~放送
BSプレミアム、BS4Kにて、毎週日曜18:00~放送
主演:小栗旬
脚本:三谷幸喜
制作統括:清水拓哉、尾崎裕和
演出:吉田照幸、末永創、保坂慶太、安藤大佑
プロデューサー:長谷知記、大越大士、吉岡和彦、川口俊介
写真提供=NHK

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