柴咲コウが語る、『インビジブル』金髪ショートの役づくり 「普通じゃない方を選びたい」

柴咲コウが語る、『インビジブル』の役づくり

金髪にしたことで気持にも変化?

――柴咲さんにとって、今作の現場で欠かせない相棒のようなものはありますか?

柴咲:ファッションですかね。本当にどんどん派手になっていくんです。キリコは犯罪コーディネーターとして出てくるけど、すごく人生を謳歌していると思うんですよ。ビジュアルにおいても自由度が高い感じを作っていっているので、いろんな七変化を楽しんでもらいたいなと思ってます。

――金髪をキープするのは大変そうですね。

柴咲:それが、1回しかブリーチしていないのに結構(色が)抜けたんですよ。「素直な髪ですね」って褒められました(笑)。

――(笑)。印象がガラリと変わりました。

柴咲:まず髪の毛をどうしようかなと考えたときに、今までのようなロングヘアだったらどうなるのかなって、脳内シミュレーションはだいぶしましたね。その中で、自分自身も意外性とか何か変化みたいなもの、新鮮味が欲しかったので、こういうチャレンジをしてみました。

――気持ち的にも、何か影響はありましたか?

柴咲:ものすごく変化したい盛りです(笑)。いろいろと、なんか普通じゃない方を選びたいっていう。元々の性格としても変化を好む傾向はあるんですけど、今は特に強いですね。

――衣装については、柴咲さんからアイデアを出されたりも?

柴咲:すごく出しています。もちろん私1人でではなく、衣装さんを筆頭に本を読んでイメージするものをたくさん持ってきてくださるので、その中からみんなで選んでいく感じです。(キリコは)謎めいてはいるけれど、きっとお金には困ってないだろうなっていうところで(笑)、かなりゴージャスな感じが多いですね。

――お決まりの“色合い”や“スタイル”のようなものはあるのでしょうか?

柴咲:なんとなく言葉で表すと、多様な感じ。いろいろな色が混ざり合っているような色であったり、刺繍があったり。初めは中性的というか、ジェンダーレスみたいなところを目指していたので、「スカートじゃないのかな」とも思ったのですが、一周回って「そこはこだわらずになんでも履く人なのかな」と今は思っています。

――自由なビジュアル、とても楽しみです。

柴咲:私たちはすごく視覚に頼りながら生きているし、視覚から社会でいろんなものをキャッチしているので、ビジュアルはその“掴み”になるところだと思うんですよね。どういう格好をして、どういう振る舞い方をするかで、「この人はこういう性格なのかな。でも、実はこういうものを持っているのかな」と匂わせることができるので、それを最大限使うためにファッションやヘアメイクにこだわろうと今回は思っています。あとは声のトーンだったりとか、表情筋の使い方とか、いろいろと組み合わせてキリコらしさを作っていけたらいいなと。

オリジナル作品を作り上げていく面白さ

――撮影はロケも多そうですね。

柴咲:やっぱりロケーションによって、目からいろんな刺激、情報、雑音も含めて入ってくるので、そのときのフレッシュ感みたいなものは結構出るんじゃないかなと思います。ただ、今のところはそんなに人混みとかには居ないので、わりと『インビジブル』はポツンとしているかもしれないです(笑)。

――今までの撮影を通じて、改めて感じた俳優業の面白さ、難しさについて教えてください。

柴咲:今回はオリジナル脚本で原作がないので、本当にみんなで1から物語を作っていく感じがしています。もちろん脚本ありきですけど、その感じがすごく新鮮で、自分自身もまだ最終的にどうなるのかがわからないワクワクに包まれながらお芝居ができるのは、本当に楽しいです。そういうふうにセッション、会話をしながらみんなで意見を出し合える。いち俳優ではありますが、そこを言わせてもらえていることに、すごく幸せを感じています。

――演じ方についても、オリジナル脚本と原作ものでは大きく変わってきますか?

柴咲:私もいろいろな漫画のファンなのでわかるのですが、実写化するときには「ここは絶対に変えないでほしい」という読者の期待とか思いがすごくあるんですよね。例えば漫画だったら声はないけど、「たくさんのファンの方がイメージしている声って、こういう感じかな」と考えながら肉付けしていくのが楽しくもあり、課題でもあるようなところがあって。一方でオリジナル脚本は際限がないというか、自分次第でいかようにもそのキャラクターを作ることができる。みんなで話し合いながらそれを作っていくことが難しくもあり、楽しくもあります。

――歳を重ねて経験を積んだからこそ、オリジナル作品を作り上げていくことに面白さを感じるようなところもありますか?

柴咲:そうですね……自分がちょっと長めに生きてきて、10代、20代の頃にはない発想とか、そのときにあまり出会っていないような人の性格、キャラクターみたいものの数が少しずつ増えてきて、引き出しに入っているセーターの量が増えるみたいな(笑)。サンプル数が増えていくので、それを選ぶのは大変だけど、チョイスしやすくなってきているのかなと思っています。

■放送情報
金曜ドラマ『インビジブル』
TBS系にて、毎週金曜22:00~22:54放送
出演:高橋一生、柴咲コウ、有岡大貴(Hey! Say! JUMP)、堀田茜、谷恭輔、大野いと、板垣李光人、西村元貴、結城モエ、田中真琴、村井良大、酒向芳、原田泰造、桐谷健太
脚本:いずみ吉紘
演出:竹村謙太郎、棚澤孝義
プロデューサー:佐藤敦司
編成:東仲恵吾、佐藤美紀
製作:TBSスパークル、TBS
(c)TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/invisible_tbs/
公式Twitter:@invisible_tbs

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