『カムカムエヴリバディ』ジョーを支え続けたトミーの友情 夢の共演ステージがついに実現

『カムカム』ジョーを支え続けたトミー

 『カムカムエヴリバディ』(NHK総合)もついに最終週。岡山の「偕行社」で開かれるクリスマス・ジャズ・フェスティバルのステージで、るい(深津絵里)が母・安子(上白石萌音/森山良子)に向けて、思いを込めて「On the Sunny Side of the Street」を歌う。そして、ジョーこと錠一郎(オダギリジョー)は、有名トランペッターとなったトミー北沢(早乙女太一)と一緒にジャズピアニストとして演奏する。

 かつて、錠一郎はトランペッターとしてレコードデビューする直前に、突然トランペットが吹けなくなってしまうという病気になってしまい、以降さまざまな治療を試みてきたが、30年経っても症状が改善されることはなかった。そんな錠一郎は、算太(濱田岳)が商店街でダンスを披露した際に、福引で当たったおもちゃのピアノを演奏。その時、音楽で周囲を笑顔にさせる喜びを再確認したことをきっかけに、音楽活動を再開しようと決意した。

 そして、錠一郎は東京にいるトミーに連絡し、トミーのバンドに入れてほしいと頼んだ。トミーは、はるばる東京から岡山のジャズ喫茶「Dippermouth Blues」まで呼びつけられたことに対して、「お前、ふざけんなよ」と言いながらも、全身から嬉しさがにじみ出ているのが分かり、やっぱり何年経ってもトミーは錠一郎を大好きなんだということが伝わった。

 大阪のジャズ喫茶「Night and Day」で、錠一郎がトランペットを吹いていた頃、トミーは錠一郎にライバル意識を燃やしながらも、一緒に演奏できるのを夢見ていた。関西一のトランペッターを決めるコンテストで錠一郎が優勝し、東京でレコーディングをすることになった際、トミーは錠一郎に負けたにもかかわらず、表には出さないが、尊敬の気持ちを抱いて錠一郎を応援していた。錠一郎がトランペットを吹けなくなり、絶望して命を断とうとした彼をるいが探し回った時は、るいを車に乗せ、彼女が錠一郎を救うまで見守っていたトミー。そんな彼にとって錠一郎は一番のライバルであり、トランペッターとして共に成長したい大事な友達で、なくてはならない存在だったのだ。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「国内ドラマシーン分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる