『カムカムエヴリバディ』早乙女太一も再登場! トミーとジョーの変わらぬ関係性

『カムカムエヴリバディ』早乙女太一も再登場

 るい(深津絵里)が雉真家に帰ってくると、懐かしい歌を歌うひなた(川栄李奈)の声がする。ひなたが手にするカムカム英語のテキストの表紙には「Yasuko」と書かれていた。NHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』が第21週初日を迎え、るいは母と向き合うことを決心する。そして錠一郎(オダギリジョー)もまた、ある決心をしていた。

 岡山に1日だけ残ることにした錠一郎は一人、喫茶店「Dippermouth Blues」へ向かう。そこへ誰かが来店してきた。「いらっしゃいませ」と客を出迎えた健一(世良公則)と慎一(前野朋哉)が、その姿を見て息を呑む。やってきたのは、ジャズトランペッターとして渡米も果たしたトミー北沢(早乙女太一)だった。開口一番、「お前。ふざけんなよ」と文句を言うトミーの姿に、長い間顔を合わせていなくとも2人の関係は昔と変わっていないのだと感じた。

 トミーを演じる早乙女の演技は絶妙だ。東京から岡山へ呼び出されたことへ文句をつける口ぶりは、さもめんどくさそうなのだが、友人との久しぶりの再会を嬉しく思う気持ちは存分に感じられる。それはおそらく、錠一郎と再会した途端、饒舌になったように思える台詞回しや「ごめんやないねん」と錠一郎にツッコミを入れた時に見せた笑った顔、そして「ありがとう、来てくれて」と礼を言われ、照れからか顔を背けたように見える早乙女の演技のおかげだと考える。

 錠一郎の決心とは、鍵盤を演奏し、自分の音楽でるいをアメリカに連れて行きたい、というものだった。錠一郎は、再びトランペットを吹くことは叶わなかったが、算太(濱田岳)がクリスマスにダンスを披露したあの日、演奏することが楽しい、演奏で人が踊ったり笑ったりしているのがうれしいと思えた。

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