『ゴシップ』が切り込む“親ガチャ”問題の深層 黒木華を巡る恋愛もいよいよ本格化?
彼女は、親ガチャに失敗したことで苦しんできた。貧乏な上に、親の理解もない。大学に行きたくても、行くことができなかった。自分で稼いだお金で大卒資格を取り、やっとの思いで就職。けれど、新卒でない彩が就ける仕事は、派遣しかなかった。その上、急に派遣契約を切られてしまう。その時、思い知ってしまったのだ。親から当たり前に愛されて、何不自由なく育った人だけが、幸せになれるということを。
だから、親ガチャに成功した城島の息子・恭平(新原泰佑)のことが許せなかった。彼に復讐することで、自分の心を救えたような気持ちになったのだろうか。親を選べないという点では、恭平も同じなのに。
おそらく恭平は、親ガチャに成功したとは思っていない。偉大な父親のおかげで、裕福な暮らしは確保されているはずだ。しかし、何をやっても「父親のおかげ」「父親のコネだ」という目で見られしまう。だから、人の何倍も努力をしてきた。
「あなたを不幸にしたのは、彼じゃない。生まれた家で人生が決まってしまう社会の構造です」と訴えた凛々子の言葉は、彩の胸に響いただろうか。根津が書いた「目指すべきは、親ガチャという言葉の無い社会」という記事も。
“見返す”という言葉には、2つの意味があるらしい。ひとつは、自分を軽んじた人に立派になった姿を見せつけること。ふたつ目は、後ろを振り返ること。怒りのエネルギーは、他者に向けるのではなく、過去の自分を“見返す”ために使っていきたい。そしていつか、親ガチャに失敗しても大丈夫な社会になってほしい。自分の努力次第で、いくらでも巻き返していけるような。
第8話は、笹目虎太郎(寛一郎)が、「あなたが好きです」と凛々子に告白をしたシーンで幕を閉じた。しかも、その様子を根津が見ているというまさかの展開に……。いよいよ来週からは、凛々子を巡る男たちのバトルが本格化していきそうだ。
■放送情報
『ゴシップ#彼女が知りたい本当の○○』
フジテレビ系にて、毎週木曜22:00~22:54放送
出演:黒木華、溝端淳平、野村周平、野間口徹、石井杏奈、寛一郎、一ノ瀬颯、高橋侃、宇垣美里、大鶴義丹、りょう、安藤政信、生瀬勝久ほか
第5話ゲスト:茅島みずき
脚本:関えり香、橋本夏、青塚美穂
演出:石川淳一ほか
プロデュース:芳川茜
編成企画:渡辺恒也、高木由佳(※「高」はハシゴダカが正式表記)
制作:フジテレビ
制作・著作:共同テレビ
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