三浦透子、新川優愛、徳永ゆうき 『カムカム』川栄李奈とバトンを引き継いだ幼なじみ俳優

『カムカム』三浦透子ら幼なじみ俳優に注目

 NHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』第15週から、本格的にひなた(川栄李奈)編が始まった。川栄李奈の演技は、第14週と第15週でひなたを演じていた新津ちせの元気でマイペースな雰囲気を感じさせる。事もなげな様子で話す姿や屈託のない笑顔がとてもひなたらしい。そんなひなたは、同級生たちが卒業後のことを考えていることを知り、焦りを感じている。

 ひなたの同級生たちも、清水美怜、竹野谷咲、石坂大志から、三浦透子、新川優愛、徳永ゆうきにバトンが手渡された。すでに将来を見据えているひなたの幼なじみ組に着目する。

母に似た芯の強さがうかがえる、三浦透子演じる一恵

 小学4年生の一恵を演じてきた清水美怜の演技にはおませな雰囲気があった。「若いみしろで大変やなあ」など、少し大人びた一恵ならではの独特な言い回しをごく自然に発していたし、それでいて活発なひなたの親友らしい無邪気な一面もあった。

 成長した一恵が初めて登場した際、反抗期真っ只中を思わせるちょっとした表情変化が魅力的だった。母・一子(市川実日子)は娘の成長や進路が気がかりでつい口を出してしまうのだが、一子が一恵に「まだまだ」と言った時、三浦は一瞬ムッとした表情を浮かべた。茶道の師範でもある母に「ありがとうございます」と言うシーンでも、どこか納得いっていないような面持ちで頭を下げていた。三浦の表情の変化によって、るい(深津絵里)やひなたがいる手前、あからさまな反抗心は見せないものの、彼女の心の機微は伝わってくる。

 また、一恵から“ベリー”の一端が感じられたのも興味深かった。短大に進むことを親に反対され、一恵は「勝手に人生決められたないわ」と言い切る。その三浦のきっぱりとした物言いと口をとがらせる表情が自分を曲げないベリーにそっくりだった。第72回での、ひなたへの「そうか」「何? さっきから」とさっぱりした受け答えには、るいとベリーのやりとりが思い出される。三浦は母・一子に反抗しつつも、影響を受けてきた一恵の背景を意識しているのかもしれない。

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