『逃亡医F』成田凌×森七菜のバディ成立? 見えてきたキャラクターそれぞれの背景
藤木と美香子は都波の居場所を探し、雪が降りしきる山中を進む。そこで、雪に埋まり喀血している健太を発見。近くの山小屋でオペの準備を進めるなか、藤木を探す松田と島崎が同じ山小屋に避難してきた。健太の姿に動揺する松田は、ディレクターである前に父親。そして健太は、麻酔で朦朧としながらも父に迷惑をかけまい、負担をかけまいと思いやる。
「病気は子供を大人にする」「知らないうちに気遣いを覚える」、そして「君は充分頑張っている」ーー健太に優しく声をかける優しい医師の顔に、松田もまた藤木を信じた。週刊誌が書いた“唯一”正しい情報である「天才」の名の下に、速やかに手を進める藤木。今回のオペ中BGMは太田裕美「さらばシベリア鉄道」だった。早いBPMを刻むイントロが緊迫感と、ピアノの音がキンキンと凍るような寒さを演出する。愛する人に「伝えておくれ」と歌う同曲ーー藤木の、妙子の思いが重なるようでもあった。
手術を終えた藤木が、島崎からカメラを奪い、なりふり構わず雪の山中へと逃げようとするシーン。美香子のモノローグにもあったように、藤木は誰も、美香子のことさえも信じてはいないことを象徴していた。恋人を突然失い、冤罪で追われ、行く先々で疑いの目をかけられればそれも当然のことだ。「どうすれば信じてもらえるのか」と、次回予告で呟く藤木の言葉。主題歌「太陽が見ている」の文字が強く印象に残った。
「医手一律」ーー転じて、いかなる状況でも目の前の患者を優先しなさいという意味を持つ言葉。健太の手術の直前、目の前の患者を守ることは意味のあることかと、藤木は美香子に訊ねた。きっと意味はある。嘘も真実も、医師としての誠意も、すべてはきっと太陽が見ている。
■放送情報
『逃亡医F』
日本テレビ系にて、毎週土曜22:00〜放送
出演:成田凌、森七菜、桐山照史(ジャニーズWEST)、桜庭ななみ、堺小春、古屋呂敏、和田聰宏、酒向芳、前田敦子、安田顕、松岡昌宏
原作:『逃亡医F』(Jコミックテラス刊)(原作:伊月慶悟、作画:佐藤マコト)
脚本:福原充則
演出:佐藤東弥、大谷太郎ほか
音楽:今堀恒雄
チーフプロデューサー:三上絵里子
統轄プロデューサー:荻野哲弘
プロデューサー:藤村直人、本多繁勝
協力プロデューサー:吉川恵美子、阿利極
制作協力:AX-ON
製作著作:日本テレビ
(c)日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/toubouif/
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