ロベール・ブレッソン監督作『湖のランスロ』『たぶん悪魔が』2022年3月に日本初公開
ロベール・ブレッソンの日本未公開作『湖のランスロ』と『たぶん悪魔が』が、2022年3月11日より新宿シネマカリテほかにて全国順次公開されることが決定した。
『抵抗(レジスタンス)―死刑囚の手記より』『スリ』『やさしい女』などで知られるフランスの映画監督、ブレッソン。プロの俳優をキャスティングせず素人を起用するなど、過度な演出を徹底的に排除する映像表現「シネマトグラフ」を標榜し、ジャン=リュック・ゴダールらヌーヴェルヴァーグの作家たちからも称賛された。
第27回カンヌ国際映画祭国際批評家連盟賞を受賞した1974年製作の『湖のランスロ』は、ブレッソンが長年映画化を夢見ていた企画で、中世のアーサー(アルテュス)王伝説に登場する王妃グニエーヴルと円卓の騎士ランスロの不義の恋を中心に、騎士道精神が崩壊していく様を現代的視点で描いた時代劇。
第27回ベルリン国際映画祭銀熊賞(審査員特別賞)を受賞した1977年製作の『たぶん悪魔が』は、環境破壊が進み、社会通念が激変しつつある中で、当時のニュース映像などを挟みながらひとりの若者の死を見つめる終末論的な作品となる。
両作は、日本では特集上映などを除き、今回の上映がはじめての劇場公開となる。また、両作とも最新の技術を駆使したデジタルリマスターが施された最新版となり、『ロミオとジュリエット』『ベニスに死す』などの撮影監督パスクァリーノ・デ・サンティスが手がけたビジュアルがリニューアルされた。
■公開情報
『湖のランスロ』
2022年3月11日(金)より、新宿シネマカリテほかにて全国順次ロードショー
監督・脚本・台詞:ロベール・ブレッソン
撮影:パスクァリーノ・デ・サンティス
出演:リュック・シモン、ローラ・デューク・コンドミナス、アンベール・バルサン
配給:マーメイドフィルム、コピアポア・フィルム
1974年/フランス、イタリア/カラー/ヴィスタ/81分
(c)1974 Gaumont / Laser Production / France 3 Cinema (France) / Gerico Sound (Italie)
『たぶん悪魔が』
2022年3月11日(金)より、新宿シネマカリテほかにて全国順次ロードショー
監督・脚本・台詞:ロベール・ブレッソン
撮影:パスクァリーノ・デ・サンティス
出演:アントワーヌ・モニエ、ティナ・イリサリ、アンリ・ド・モーブラン、レティシア・カルカノ
配給:マーメイドフィルム、コピアポア・フィルム
1977年/フランス/カラー/ヴィスタ/93分
(c)1977 GAUMONT