風間俊介、“二面性”のある役で発揮される演技力 『カムカム』ではるいとどんな関係に?

 2代目ヒロイン・るい(深津絵里)の大阪での物語が始まった『カムカムエヴリバディ』(NHK総合)。

 るいは竹村クリーニングに住み込みで働くことになるが、第9週そこに客として訪れる弁護士の卵・片桐春彦役で風間俊介が登場する。

 風間の朝ドラ出演は本作が2作目で、『純と愛』(NHK総合)以来となる。『純と愛』では、ヒロイン純(夏菜)の相手役・愛を好演した。愛は“顔を見ればその人の本心がわかる”という特殊能力を身につけてしまったがため、人との関わりにどうしても臆病に慎重になってしまい他人と距離をとってしまう。さらには普段は温厚な性格ながら、極度の怒りを感じると別人のように口調も荒々しく変化する「ダーク愛」が顔を出す“二面性”を持った繊細で幾重にも難しい役どころを見事熱演した。

 ジャニーズ事務所を代表する“演技班”の1人である風間の芝居に注目が集まったのは、何と言っても『3年B組金八先生』(TBS系)第5シリーズでの兼末健次郎役だ。彼もまた成績優秀な優等生でクラスのリーダー的存在という“表の顔”と、一方で家庭環境からくるストレスを同級生への巧妙ないじめで発散する“裏の顔”を持つ人物で、その演じ分け力は高い評価を得た。

 二面性があり、どこか周囲や人生、社会に対する諦めを滲ませうっすらと絶望を抱えた役柄を演じることが多い。何かを諦め寂しそうに笑う表情には、悪事を働いた側のそうせざるを得なかった切実さが染み出す。彼自身の“何にも染まっていない無味無臭さ”が爽やかで硬派で素直な印象にも直結するし、一方でそのさじ加減次第では、真っ直ぐな想いの強さやピュアさゆえの狂気や激情を忍ばせた予測不能な不気味さにも繋がる。

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