歓喜のクマダンス! 『シチリアを征服したクマ王国の物語』映像&描き下ろしイラスト公開

『シチリアを征服したクマ王国の物語』映像

 2022年1月14日公開のフランス・イタリア合作アニメーション映画『シチリアを征服したクマ王国の物語』の本編映像と特別描き下ろしドローイングが公開された。

 本作は、クマ王国に住むクマたちの物語で、ある日クマの王レオンスの息子・トニオがハンターに誘拐され、話が展開していく。厳しい冬の飢えと寒さにたまりかねていた彼らは山を降りることに。残忍な大公や化け猫、人食い鬼、幽霊、魔法使い……行手を阻む難敵を乗り越え、人間の住む平地を目指す物語を通して、多様な文化の中で他者を受け入れることの大切さをテーマに描く。ヨーロッパのトップイラストレーター・ロレンツォ・マトッティが自身初の長編アニメーション映画として映像化した。

 原作のディーノ・ブッツァーティは“イタリアのカフカ”として幻想的で不条理な世界を得意としていたが、この『シチリアを征服したクマ王国の物語』は、イタリアのこども新聞に連載され、挿絵も自身が手がけた。マトッティ監督もヨーロッパを代表するイラストアーティストだが、ブッツァーティのイラストに大きな影響を受けたと語っている。

『シチリアを征服したクマ王国の物語』字幕版本編抜き

 このたび公開された本編映像は、寝込みを襲われる危機一髪のクマ軍団からスタート。人間に捕らえられた息子を探し、仲間達と街を目指すクマ王レオンスだったが、その道中、悪政をしく大公とたびたび衝突。今度は大公のいとこのモルフェット伯爵が所有する猛烈な数のイノシシ軍団を差し向けてきた。「逃げないと!」「死んでしまう!」と騒ぐ魔術師だったが、歴戦の屈強なクマ軍団はどこ吹く風。「ただのイノシシだろ」「死ぬならクマとして死のう!」と全面対決の様相。「私はクマじゃない!」とビビりまくる魔術師は、あと2回しか使えない“魔法”をイノシシの群れに対して使う。「スポルコ ポルコ スポルティコ……!」。すると目前に迫っていた獰猛なイノシシは一変、風船になって空に舞い上がった。その様子を見たクマたちは魔術師を仲間と認め、「クマの友達よ! 万歳!」と魔術師を胴上げ。歓喜のダンスを踊るのだった。

 なお、現在フランスに住むマトッティ監督から日本公開を記念した描き下ろし新作ドローイングが到着。クマ王国のレオンス王が王様の冠とマントから衣替えし、サンタクロースを思わせる帽子とマントで「乾杯!」の構えをしている。マトッティ監督は、「日本での公開を心待ちにしていました! 日本の観客はアニメーションカルチャーにも深い見識を持っているので、見ていただけるのをとても楽しみにしています。このコロナ禍でなければ日本に行きたかったんだけどね」とコメントを残した。

■公開情報
『シチリアを征服したクマ王国の物語』
2022年1月14日(金)より新宿武蔵野館、アップリンク吉祥寺にて公開
監督・グラフィックデザイン:ロレンツォ・マトッティ
脚本:トマ・ビデガン、ジャン=リュック・フロマンタル、ロレンツォ・マトッティ
日本語吹替版キャスト:柄本佑、伊藤沙莉、リリー・フランキー、加藤⻁ノ介、寺島惇太、堀内賢雄
制作プロダクション:プリマ・リネア・プロダクションズ、Pathe  France 3 Cinema  Indigo Film with Rai Cinema
アニメーション・スタジオ:3.0 studio
原作:ディーノ・ブッツァーティ『シチリアを征服したクマ王国の物語』(福音館書店刊)
提供:トムス・エンタテインメント、ミラクルヴォイス
配給:ミラクルヴォイス
後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本
フランス・イタリア合作/2019年/カラー/82分/ビスタサイズ/5.1ch/フランス語/原題:LA FAMEUSE INVASION DES OURS EN SICILE/日本語字幕:井村千瑞
(c)2019 PRIMA LINEA PRODUCTIONS – PATHE FILMS – FRANCE 3 CINEMA – INDIGO FILM
公式サイト:kuma-kingdom.com
公式Twitter:@kuma_kingdomJPN

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