コミカルかつ本気で描かれる、フケ対策シャンプー “h&s scalp”シリーズCMの魅力

“h&s scalp”シリーズCMの魅力

 サブスクリプションサービスの隆盛にもともない、数え切れないほどの映像コンテンツが溢れている昨今。映画、TV、配信とさまざまな形で魅力的な作品が誕生しているが、「CM」にも注目の作品がある。そのひとつとして挙げたいのが、世界No.1フケ用シャンプー (※1)のCM「【h&s scalp】シリーズ」だ。

スパイ アンドーがh&sで師匠を救出! 【h&s scalp】「冬の救出大作戦」編

 本シリーズは2021年4月8日に第1弾を公開。主人公“アンドー”の魅力とユーモラスなストーリーが反響を呼び、放送開始からわずか2カ月で約2000万回再生を記録。「悩んでいるのは自分一人ではない、h&sを活用することでフケはケアできる」というメッセージをユニークなアプローチで伝えた本作品には、フケに悩む人々から多くの共感の声が集まった。Twitterには、“映像のクオリティが高くて面白い! 実際にフケやかゆみが気になるので、ぜひ買いたい”、“Netflixは続編を作るべき”といった声が寄せられるなど反響を呼んだ。

 このシリーズの魅力はなんと言ってもその“本気”さにある。約1分間の映像ながら、キャラクターたちのビジュアル、めまぐるしく変化する場面展開、音楽の効果的な使い方……と某ハリウッドスパイアクション映画さながらのワクワクとドキドキが仕掛けられている。商品PRのCMでありながら、ひとつのアニメーション作品として思わず手を止めて見入ってしまう魅力があるのだ。

 第1弾の「スパイ アンドー誕生」編では、主人公の“アンドー”が自身のフケに気付き、『h&s scalp』で克服するまでのストーリーを描いている。アンドーは宿敵である刑事タカシから逃げるもなぜかいつも見つかり、ついには追い込まれてしまう。アンドーの居場所が特定された原因はなんとフケ。それに気づいたアンドーは、h&sでフケを克服することにより逃走に成功した。

【h&s scalp】「スパイ アンドー誕生」編 #フケから救出大作戦 [Long Version]

 アンドーは、これをきっかけにフケで悩む男性のもとへ出向き、h&sシャンプーを渡し、多くの男性に“救い”をもたらしている。スパイダーマンばりに高層ビルから飛び降りるワイヤーアクションに、トム・クルーズばりのバイクアクションと格好いい姿を見せながらも、どこか隙のある親しみやすさもあるのは、彼が多くの男性と同じような悩みを持つひとりの人間であることが描かれているからだろう。

 第2弾となる新CM「冬の救出大作戦」編では、アンドーに加えて新たに彼の師匠も登場。雪山を背景に建つ豪華絢爛な城、それを見下ろすアンドーと師匠という一枚絵としての格好良さから始まると、期待に応えるように本格スパイシーンが立て続けに展開される。

 レーザーセンサーをかいくぐれるか!?というスパイ映画お決まりのシーンで、まさかの楽曲がかかるのだが、シリアスな展開とのギャップに笑わずにはいられない。さらに畳み掛けるように、師匠はフケが原因で5年間も投獄されてしまう。そして、彼を救うためにアンドーが5年の月日を経て得た、フケ対策シャンプー“h&s”を師匠に届けるというわけだ。ツッコミどころ満載ではあるのだが、アニメーションが“本気”の作品であるからこそ、アンドーの師匠への思い、そして本作が届けたいメッセージが多くの人に伝わるものになっている。

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