2021.11.27 12:00

滝沢カレン、“ほぼ初めて”の映画出演に恥ずかしさと安心感　今後の女優業への意欲も

文・取材＝宮川翔、写真＝池村隆司、動画＝加治皓希

「自分のシーンはずっとホラー映画かのように見ていました」

ーーちなみに今回、完成した作品を観て、ご自身の演技の自己評価はどんなものでしたか？

滝沢：自分で見ると、信じられない邪魔者みたいに最初思っちゃって（笑）。「もう出てこないでよ、恥ずかしいよー」みたいになっちゃったんですけど、スタッフの皆さんはすごく褒めてくれたので、そこは安心してます（笑）。でも、演技をしてる自分のことを自分自身で見るのは罰ゲームみたいな感じでした。サーモンさんとして見なきゃいけないんですけど、自分の声にもなんか「恥ずかしっ！」てなっちゃったり……。たぶんそれはどんな役でもそうなる気がします。こんなに自分のことを映画で見るって……しかも結構な人がいたので、それも恥ずかしかったです。自分のシーンはずっとホラー映画かのように見ていました。

ーーバラエティなどで見る姿とは全く違う顔で驚きがありました。やっぱり映画の現場にはバラエティとは違う緊張感があるものですか？

滝沢：バラエティはMCがすごい方だともちろん緊張しますけど、「今のダメです！　もう一回撮り直してください」みたいなことは絶対にない世界ですし、本当に生モノみたいなもので。一方で映画は、美味しく調味料もつくって、“完璧な料理”って感じがしました。バラエティはもう安心感がある芸人さんとかしかいないので、「楽しい」って感じで。それは役者さんたちも一緒ですけど、「何かあったらこの人たちが助けてくれる」っていうのが最大限のお守りとしていつも私の心にあるので、そういうところは似ているなって思いました。

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ーー以前、『G線上のあなたと私』（2019年／TBS系）の際に行ったインタビューで、今後は「クールな役をやってみたい」とおっしゃっていたので、今回それが実現するかたちになりましたね。

滝沢：でも“クール”はやっぱり難しかったです。“クール”と“無感情”がどうしても一緒になってしまうんですけど、“クール”って“無感情”ではないんですよね。ちゃんと意思もあって、頭の中にもいろんなことがあるんですけど、冷静でないといけないっていう感じがすごく難しくて。ただ感情を出さないのと、“無”の区別が全くわからないまま進んでいたので、「どうしよう、これでいいのかな」って思いながらやっていました。自分の中では、硬い人間にならないようには意識しました。

ーー今後の女優業についてはいかがですか？

滝沢：もちろんやりたいです！　もともと女優になりたくてこの世界に入ったぐらいなので、またいろんなことができたら嬉しいと思っています。

ーー“クール”の次はどんな役を？

滝沢：何がやりたいのかなぁ……。でもやっぱり、自分の中でいつも憧れるのが、クールでリーダーみたいな感じの女性なので、甘々な恋愛ものよりは、頼られるお姉さん的な存在の役をやりたいなと。しっかりした役がやりたいですね。せっかくなら、自分自身とはかけ離れた人生を演じてみたいです。

■公開情報
『土竜の唄 FINAL』
全国東宝系にて公開中
出演：生田斗真、鈴木亮平、岡村隆史、菜々緒、滝沢カレン、吹越満、遠藤憲一、皆川猿時、岩城滉一、仲里依紗、堤真一ほか
原作：高橋のぼる『土竜の唄』（小学館『週刊ビッグコミックスピリッツ』連載中）
監督：三池崇史
脚本：宮藤官九郎
音楽：遠藤浩二
主題歌：関ジャニ∞「稲妻ブルース」
製作：フジテレビジョン
制作プロダクション：OLM
制作協力：楽映舎
配給：東宝
(c)2021「土竜の唄」製作委員会 (c)高橋のぼる・小学館
公式サイト：https://mogura-final.jp/