亀梨和也、表情を崩さず“目”で語る 『正義の天秤』は役者としてのターニングポイントに

亀梨和也、『正義の天秤』で見せた“目力”

 芽依は鷹野に「『俺にとって弁護は治療だ。人を治療し、救えなければ正義とは言えない』と言っていたのは嘘だったんですね」と本来の鷹野を取り戻すように声をかける。久美子は「安倍川事件」の調査ノートに「彼は私よりいい弁護士になれる。どんな凶悪犯だって、ぶれずに弁護できるはず」とメモを残していた。鷹野は南野を弁護する法廷上で、それを思い出し、暴走しかける自分を思い止まらせることができたのだった。

 鷹野は、冷静沈着で、理路整然と話すため、表情が読めない。これは逆に言えば、表情での演技がほとんど意味をなさないということだ。亀梨は鷹野を演じる上で、ほとんど表情を崩さず、彼は思いの全てをその目で語っていたように思う。このドラマを通してまた一つ、演技の大きな武器を手に入れたのだ。

 亀梨の鋭い視線、その目力には多くの共演者が「圧倒された」と語っていた。『正義の天秤』は、今後の役者としての亀梨和也にさらに注目していきたくなる作品となったのではないだろうか。

■放送情報
土曜ドラマ『正義の天秤』
NHK総合にて、10月27日(水)23:35〜再放送
出演:亀梨和也、奈緒、北山宏光、大政絢、佐戸井けん太、大島優子、萩原聖人、竹中直人、中村雅俊、山口智子ほか
原作:大門剛明
脚本:田辺満、田中眞一、井上季子
音楽:河野伸
制作統括:渋谷未来(ジ・アイコン)、真鍋斎(NHKエンタープライズ)、岡本幸江(NHK)
演出:片岡敬司、二宮崇
写真提供=NHK

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