『おかえりモネ』菅波と百音の結婚は一旦の“保留”に 音楽の力を感じた宮田の優しい音色

『おかえりモネ』美しく響いたホルンの音色

 振り返れば菅波のプロポーズは、「一緒にいたい。この先の未来、一分一秒でも長く」と感情の赴くままな言葉であった。額面通りに受け取れば、それは物理的な距離の「一緒にいたい」である。「一緒に2人の未来を考える」ーーその返答に百音は一瞬、俯く。以前、勝鬨橋でさらけ出したように、彼女にも寂しい、彼のそばにいたいという思いがきっとある。

 だが、あれから2年の月日が経ち、距離を越えて心の奥底の芯の部分で2人は繋がっている。『あさイチ』で坂口が印象的に話していた「菅波とモネはソウル的なもので惹かれ合った」という言葉がそんな解釈を示しているような気がした。また、結婚という形に捉われないのは時代設定も令和に突入している新たな朝ドラの描き方でもある。

 第20週「気象予報士に何ができる?」からは、第3部・気仙沼編がスタート。ウェザーエキスパーツの気仙沼支社第1号の社員として故郷・気仙沼へと帰った百音は、新たな人々と出会うこととなる。気仙沼に帰った百音が何度も口にしていた「まだ何もしてない」という言葉。その思いが百音の中でどのように昇華していくのかが、これからの物語における一つの焦点である。

■放送情報
NHK連続テレビ小説『おかえりモネ』
総合:午前8:00~8:15、(再放送)12:45~13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30~7:45、(再放送)11:00 ~11:15
※土曜は1週間を振り返り
出演:清原果耶、内野聖陽、鈴木京香、蒔田彩珠、藤竜也、竹下景子、夏木マリ、坂口健太郎、浜野謙太、でんでん、西島秀俊、永瀬廉、恒松祐里、前田航基、高田彪我、浅野忠信ほか
脚本:安達奈緒子
制作統括:吉永証、須崎岳
プロデューサー:上田明子
演出:一木正恵、梶原登城、桑野智宏、津田温子ほか
写真提供=NHK

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