ジェシー・アイゼンバーグが涙ながらに訴える 『沈黙のレジスタンス』本編映像公開

『沈黙のレジスタンス』本編映像公開

 8月27日より公開されるジェシー・アイゼンバーグ主演映画『沈黙のレジスタンス~ユダヤ孤児を救った芸術家~』の本編映像が公開された。

 本作は、「パントマイムの神様」と称され、エンターテイメント史に類稀なる足跡を刻むパントマイム・アーティスト、マルセル・マルソーが、第二次世界大戦中にレジスタンス運動に身を投じた実体験を描いた人間ドラマ。

 1938年、フランス。アーティストとして生きることを夢見るマルセルは、昼間は精肉店で働き、夜はキャバレーでパントマイムを披露していた。第二次世界大戦が激化するなか、彼は兄のアランと従兄弟のジョルジュ、想いを寄せるエマと共に、ナチに親を殺されたユダヤ人の子供たち123人の世話をする。悲しみと緊張に包まれた子供たちにパントマイムで笑顔を取り戻し、彼らと固い絆を結ぶマルセル。だが、ナチの勢力は日に日に増大し、1942年、遂にドイツ軍がフランス全土を占領する。マルセルは、険しく危険なアルプスの山を越えて、子供たちを安全なスイスへと逃がそうと決意するのだが……。

 マルセルを演じるのは、『ソーシャル・ネットワーク』のアイゼンバーグ。『ハリー・ポッター』シリーズ、『TENET テネット』のクレマンス・ポエジーが、マルセルが恋心を抱くエマを演じた。そのほか、『ワルキューレ』のマティアス・シュヴァイクホファー、『めぐりあう時間たち』のエド・ハリスが出演。ポーランド系ユダヤ人で、『ベネズエラ・サバイバル』『ハンズ・オブ・ストーン』などのジョナタン・ヤクボウィッツが監督を務めた。

『沈黙のレジスタンス』本編映像

 今回公開されたのは、救済をテーマにした本作の核となる最も重要な一場面。暴力ではなく“生きる権利”という武器を使って巨悪に立ち向かおうとするマルセル(ジェシー・アイゼンバーグ)の覚悟が明確に表されたシーンだ。

 ナチに捕まった後、狡猾で非情なクラウス・バルビー親衛隊中尉(マティアス・シュヴァイクホファー)の残虐な拷問により、レジスタンス仲間の妹ミラ(ヴィカ・ケレケシュ)を目の前で虐殺されたエマ(クレマンス・ポエジー)。その慟哭は私怨となり、クラウス親衛隊中尉やナチス兵士たちへと向けられる。しかし復讐を誓うエマに対して、マルセルは「君をさらわれ、僕も連中が憎かった。もちろん復讐したかった。だけど考えれば考えるほど浮かんでくる思いは一つ。こんな場所で負け戦に身を投じている場合か? 子供たちがナチスに囚われる前に逃がすべきだ」と語りかける。

 目の前で妹を虐殺され、怒りと憎しみの感情に支配されているエマは復讐こそ力であると譲らない。あまりのトラウマに、レジスタンスに身を投じたきっかけである「子供たちを救う」という最大の目的を見失っていたのだ。

 映像のラストでは、仲間の死を乗り越えて窮地のなかで覚悟を決めたマルセルが、涙ながらに「真の抵抗は、連中を殺すことではない。それよりなるべく多くのユダヤ人を生かそう」と訴えかける場面が収められている。

■公開情報
『沈黙のレジスタンス~ユダヤ孤児を救った芸術家~』
8月27日(金)より、TOHOシネマズ シャンテほか全国公開
出演:ジェシー・アイゼンバーグ、クレマンス・ポエジー、マティアス・シュヴァイクホファー、フェリックス・モアティ、ゲーザ・ルーリグ、カール・マルコヴィクス、ヴィカ・ケレケシュ、ベラ・ラムジー、エド・ハリス、エドガー・ラミレス
監督・脚本・製作:ジョナタン・ヤクボウィッツ
提供:木下グループ
配給:キノフィルムズ
原題:Resistance/2020年/アメリカ・イギリス・ドイツ/英語・ドイツ語/120分/カラー/スコープ/5.1ch/日本語字幕:高内朝子
(c)2019 Resistance Pictures Limited.
公式サイト:resistance-movie.jp

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