“パントマイムの神様”の半生を描く J・アイゼンバーグ主演『沈黙のレジスタンス』公開決定
ジェシー・アイゼンバーグ主演映画『Resistance(原題)』が、『沈黙のレジスタンス~ユダヤ孤児を救った芸術家~』の邦題で8月27日より全国公開されることが決定した。
本作は、「パントマイムの神様」と称され、エンターテイメント史に類稀なる足跡を刻むパントマイム・アーティスト、マルセル・マルソーが、第二次世界大戦中にレジスタンス運動に身を投じた実体験を描いた人間ドラマ。
2007年に84歳で亡くなるまで、世界中の俳優やミュージシャン、ダンサーたちに影響を与えたマルソー。マイケル・ジャクソンの“ムーンウォーク”はマルソーのパフォーマンスからヒントを得たというエピソードで知られている。しかし“沈黙の詩人”とも称された彼にはあまり知られていない一面もあった。若かりし頃、マルソーは第二次大戦中にナチと協力関係にあったフランス政権に立ち向かうべく、レジスタンス運動に身を投じていた。彼はその活動内容を自ら語ることなくこの世を去ったが、かつての活動仲間でもあった従兄の証言や膨大の資料をもとに没後10年以上の時を経て、マルセルの知られざる実体験を明らかにしたのが本作である。
1938年、フランス。アーティストとして生きることを夢見るマルセルは、昼間は精肉店で働き、夜はキャバレーでパントマイムを披露していた。第二次世界大戦が激化するなか、彼は兄のアランと従兄弟のジョルジュ、想いを寄せるエマと共に、ナチに親を殺されたユダヤ人の子供たち123人の世話をする。悲しみと緊張に包まれた子供たちにパントマイムで笑顔を取り戻し、彼らと固い絆を結ぶマルセル。だが、ナチの勢力は日に日に増大し、1942年、遂にドイツ軍がフランス全土を占領する。マルセルは、険しく危険なアルプスの山を越えて、子供たちを安全なスイスへと逃がそうと決意するのだが……。
マルセルを演じるのは、『ソーシャル・ネットワーク』でアカデミー賞とゴールデングローブ賞にノミネートされたアイゼンバーグ。自身もユダヤ人で母親がプロの道化師だったという生い立ちを活かし、アートにのめり込み自分を表現することしか興味がなく、自己中心的だった青年が、傷ついた子供たちとの出会いを経て、人間味豊かな魅力的な人物に変わっていく姿を体現した。マルセルが恋心を抱くエマを演じたのは、『ハリー・ポッター』シリーズのフラー・デラクール役で広くその名を知られ、『TENET テネット』にも出演したクレマンス・ポエジー。当時、“リヨンの虐殺者”と恐れられたナチのクラウス・バルビー親衛隊中尉を、『ワルキューレ』のマティアス・シュヴァイクホファーが演じた。また、『めぐりあう時間たち』などで4度アカデミー賞にノミネートされたエド・ハリスが、アメリカ陸軍大尉ジョージ・S・パットン役で出演した。監督を務めたのは、ポーランド系ユダヤ人で、『ベネズエラ・サバイバル』『ハンズ・オブ・ストーン』などで知られるジョナタン・ヤクボウィッツ。
あわせて公開された場面写真には、ナチに親を殺されたユダヤ人の子供たちにパントマイムで笑顔を取り戻そうとするマルセルの姿が。パントマイムに夢中になって次第に子供たちの表情が明るくなっていく刹那を切り取っている。彼と子供たちの絆が深まる象徴的な1枚だ。さらに、ナチのハーケンクロイツ旗がマルソーの背後に写るものや、彼がパントマイムを演じている印象的な後ろ姿も写されている。
■公開情報
『沈黙のレジスタンス~ユダヤ孤児を救った芸術家~』
8月27日(金)より、TOHOシネマズ シャンテほか全国公開
出演:ジェシー・アイゼンバーグ、クレマンス・ポエジー、マティアス・シュヴァイクホファー、フェリックス・モアティ、ゲーザ・ルーリグ、カール・マルコヴィクス、ヴィカ・ケレケシュ、ベラ・ラムジー、エド・ハリス、エドガー・ラミレス
監督・脚本・製作:ジョナタン・ヤクボウィッツ
提供:木下グループ
配給:キノフィルムズ
原題:Resistance/2020年/アメリカ・イギリス・ドイツ/英語・ドイツ語/120分/カラー/スコープ/5.1ch/日本語字幕:高内朝子
(c)2019 Resistance Pictures Limited.
公式サイト:resistance-movie.jp