森見登美彦×上田誠『四畳半タイムマシンブルース』アニメ化決定 監督は夏目真悟

 森見登美彦による小説『四畳半タイムマシンブルース』のアニメ化が決定した。

 2005年に発売、2010年にフジテレビ“ノイタミナ”にてTVアニメ化され第14回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門でTVアニメ初となる大賞を受賞した森見による小説『四畳半神話大系』(角川文庫刊)と、2001年の初演以来4度舞台化され、2005年には実写映画化もされた上田誠による戯曲『サマータイムマシン・ブルース』(早川書房刊)。2作品は2020年7月に融合を遂げ、『四畳半タイムマシンブルース』として刊行された。

 そして今回、『四畳半神話大系』『夜は短し歩けよ乙女』『ペンギン・ハイウェイ』に続く、アニメ化4度目のタッグとなる上田脚本によってアニメ化される。アニメ化にあたっては、TVアニメ『四畳半神話大系』、劇場アニメ『夜は短し歩けよ乙女』で、湯浅政明監督のもと主要スタッフとして参加した夏目真悟監督を中心に、脚本の上田、キャラクター原案の中村佑介と、森見原作のアニメ化でおなじみの顔ぶれが集結。アニメーション制作はサイエンスSALUが手がける。

 水没したクーラーのリモコンを求めて昨日へGO。タイムトラベラーの自覚に欠ける悪友が勝手に過去を改変して世界は消滅の危機を迎える。そして、ひそかに想いを寄せる彼女がひた隠しにする秘密……。『四畳半神話大系』の登場人物たちが、『サマータイムマシン・ブルース』の世界で右往左往する。

『四畳半タイムマシンブルース』アニメ化決定PV

 情報発表にあたり、夏目監督、原作者の森見、脚本の上田、キャラクター原案の中村からのコメント、そして湯浅より応援イラストコメントが寄せられている。

コメント

夏目真悟(監督)

『四畳半神話大系』のアニメ放送から10年以上経ちましたが、『四畳半タイムマシンブルース』を読み始めた途端、一気にあの時の感覚が甦りました。
この懐かしさをみなさんと共有できるようアニメ化、頑張ります。合わせて“サマータイムマシン・ブルース”という新しい感覚も楽しんでもらえるよう、更に邁進するつもりです。

森見登美彦(原作)

そうなれば嬉しいな、けれどもそんなウマイ話はないだろうな、と思っていたのに、まさか本当にアニメ化が実現するとは……。作者のひとりとして嬉しいかぎりです。四畳半の夏、タイムマシンの夏を楽しみにしております。

上田誠(脚本/原作小説『四畳半タイムマシン・ブルース』原案)

人類史上もっとも暑苦しく不毛な青春SF奇譚が、中村さんの熱のこもったキャラクターと、湯浅監督の湯のような熱量をひきついだ、これまた名前さえ夏らしい夏目監督によってアニメになります。より三層くらい暑いです。
原作の森見さんと僕のここまでの経緯はたいへん入り組んでおり、『四畳半神話大系』と『サマータイムマシン・ブルース』というふたつの作品が、時空をまたいでくんずほぐれつしたすえこうなりました。物語も負けじと入り組んでいますが、因果の糸をかいくぐり駆け抜けたはてには、涼やかなクーラーの風と夏の夕暮れが待っておりましょう。

中村佑介(キャラクター原案)

アニメ『四畳半神話大系』放送からもう11年。新入生も増え、卒業生の写真も抱え、あの頃と同じメンツはまだ同じ四畳半でドンチャン騒ぎを続けていました。ドアの鍵は開けておりますので、懐かしい顔のあなたもぜひ久しぶりにお立ち寄りください。相変わらずクーラーはありませんが、冷やしたラムネくらいはご用意してありますとも。

湯浅政明

■作品情報
『四畳半タイムマシンブルース』
原作:『四畳半タイムマシンブルース』森見登美彦著、上田誠原案(KADOKAWA刊)
監督:夏目真悟
脚本:上田誠(ヨーロッパ企画)
キャラクター原案:中村佑介
アニメーション制作:サイエンスSARU
公式サイト: https://kadobun.jp/special/yojohan-timemachine/
公式Twitter: @4andahalf_tmb

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