『アイダよ、何処へ?』ポスター&予告編公開 戦後ヨーロッパ最悪の悲劇の一端が

 9月17日より公開となる『アイダよ、何処へ?』の本ポスタービジュアルと予告編が公開された。

  第93回アカデミー賞国際長編映画賞にノミネートされた本作は、ボスニア・ヘルツェゴヴィナ東部のスレブレニツァで、約8000人のイスラム教徒が虐殺された惨劇から25年という節目に、国連平和維持軍で通訳として働く女性アイダが、必死に家族を守ろうとする姿、そしてその真実を描く人間ドラマ。

 31歳の時に発表した長編デビュー作『サラエボの花』が2006年ベルリン国際映画祭の金熊賞を受賞以降、一貫して故郷ボスニア・ヘルツェゴヴィナの悲劇、1992年から1995年のボスニア紛争の傷跡を描き続けているヤスミラ・ジュバニッチが監督を務めた。なお、本作は第74回アカデミー賞外国語映画賞受賞作『ノー・マンズ・ランド』以来19年ぶりにボスニア・ヘルツェゴヴィナ映画として、アカデミー賞国際長編映画賞にノミネートされた。

 公開されたポスタービジュアルは、「そこに、神はいなかった——」というキャッチコピーとともに、強い視線で何かを見据えるアイダの顔が切り取られている。

映画『アイダよ、何処へ?』予告編

 あわせて公開された予告編は、ボスニア紛争末期の1995年、ボスニア東部の町スレブレニツァが、敵対するムラディッチ将軍率いるセルビア人勢力に侵攻される恐怖の中で、避難場所を求める2万人の市民が国連保護軍の施設に殺到する様子から始まる。その混乱の中、国連保護軍の通訳として働くアイダが、家族を探し出し、ともに紛争を生き延びた夫と息子二人を守るため、あらゆる手を尽くそうと必死で奔走する一方で、国連施設のすぐ近くでボスニア人男性たちの処刑が始まったことを目撃する。

■公開情報
『アイダよ、何処へ?』
9月17日(金)より、Bunkamura ル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次公開
監督:ヤスミラ・ジュバニッチ
出演:ヤスナ・ジュリチッチ、イズディン・バイロヴィッチ
配給:アルバトロス・フィルム
ボスニア・ヘルツェゴヴィナ・オーストリア・ルーマニア・オランダ・ドイツ・ポーランド・フランス・ノルウェー・トルコ合作映画/ボスニア語・セルビア語・英語ほか/2020年/101分/原題:Quo Vadis,Aida?
(c)2020 Deblokada/coop99 filmproduktion/Digital Cube/N279/Razor Film/Extreme Emotions/Indie Prod/Tordenfilm/TRT/ZDF arte
公式サイト:aida-movie.com

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