“リアル脱出ゲーム”を疑似体験 サイコスリラー『RUN/ラン』から学ぶ生き抜くための知識
クロエはネット環境にないこともあり、現代人が当たり前のように行っているググることができません。その代わり、大学受験のために学び続けてきた知識、自らの頭で生み出したひらめきを駆使して、母からの脱出をはかります。ここで冒頭の菅波先生の言葉が思い出されます。困難な状況に陥ったとき、自分を生かしてくれるのは身につけてきた“知識”なのです。母にとっての誤算はクロエに学ぶ機会をずっと与え続けてきたこと。学ぶことがいかに大切か、知識は決して無駄にならないことを本作は教えてくれます。
クロエの見る/見られる視点に限定されたカメラワークによって、観客は自然にクロエに感情移入していきます。ある事実が明らかになってからは、クロエと一緒に最後までハラハラドキドキです。
最後の最後、切れ味鋭すぎるオチも含めて、タイトルのとおり冒頭からラストまで駆け抜けるように楽しめる一作となっています。『おかえりモネ』視聴中の朝ドラファンの方々にもオススメです!
■公開情報
『RUN/ラン』
公開中
監督・脚本:アニーシュ・チャガンティ
製作・脚本:セブ・オハニアン
出演:サラ・ポールソン、キーラ・アレン
配給:キノフィルムズ
提供:木下グループ
2020/英語/アメリカ/90分/5.1ch/カラー/スコープ/原題:Run/G/字幕翻訳:高山舞子
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公式サイト:run-movie.jp
公式Twitter:@RUN_moviejp