役所広司、3度目の細田守作品出演 『竜とそばかすの姫』で主人公を見守る父親役に

役所広司、『竜とそばかすの姫』に出演

 7月16日に公開される細田守監督最新作『竜とそばかすの姫』に、細田作品3度目の参加となる役所広司が出演していることが発表された。

 細田監督作品としては、『時をかける少女』以来となる10代の女子高校生がヒロインとなる本作。母親の死により心に大きな傷を抱えた主人公が、“もうひとつの現実”と呼ばれる50億人が集うインターネット上の仮想世界「U」で大切な存在を見つけ、悩み葛藤しながらも懸命に未来へ歩いていこうとする勇気と希望の物語を描く。

 現実世界で、すずと同じ高知の高校に通う同級生たちの声を成田凌、染谷将太、玉城ティナ、幾田りら、相対する超巨大インターネット世界「U」を彩るキャラクターたちの声を森川智之、津田健次郎、小山茉美、宮野真守が担当する。

 『バケモノの子』では主人公の熊徹役を、『未来のミライ』ではじいじ役を演じた役所。今回は、過疎化が進む高知の田舎町で高校生の娘と2人で暮らし、思春期の娘との接し方や距離感に悩む父親役を演じる。妻という大きな存在、そして母という大きな存在をそれぞれ突然亡くし、心に傷を抱えたまま、時と共に距離も開いてしまった父と娘。うまく言葉を交わせないながらも、娘を心配し、あたたかく見守る父親に扮する。

 アフレコ合間には、「(役所)子供が女の子だと、お父さんは近寄りがたいとか、気を遣っちゃうみたいなこともありそうですよね……」「(監督)男の子でも、お父さんと距離がある瞬間みたいなものはありましたか?」「(役所)後から聞くと、気を遣っていたという話はしましたね……」と子を持つ親同士の雑談も交えつつ、その後、親子の距離感を見事に役所が表現し、監督からOKが出るなど、2人の信頼関係を感じさせるやり取りも垣間見られた。

 『未来のミライ』以来の声優ということもあり、「アフレコは緊張しました」と笑いながら話す役所だったが、細田監督から「是非この役を役所さんに演じてほしい!」とオファーを受け、今回応える形となった。アフレコを終えて細田監督は「役所さんの演じたすずの父のお声から娘(すず)がどういう状態でも受け止める、という父親の覚悟を感じました! 役所さんに演じていただけて、本当に光栄です!!」と絶賛している。

 さらに、日本テレビ『金曜ロードショー』で役所広司が主人公・熊徹を演じた『バケモノの子』を含めた細田作品の3週連続放送も決定した。

役所広司(すずの父親役)コメント

細田監督の大ファンで、作品をいつも楽しみにしているので、『バケモノの子』『未来のミライ』と続き、今作も参加できてとても嬉しいです。
今回は主人公の父親役で、出来るだけ絵の雰囲気に近いやさしさと思春期の娘を持つ父親の距離感を大切に、互いに深い傷を持ちながらも寄り添っていく過程を表現できたらいいなと思いながら演じました。
娘のすず役の方は、張った声もささやく声も素敵で、声のコントロールが自在にでき、歌も素晴らしかったです。
監督の絵コンテを観ると、自由な発想がそのまま映像になるアニメは、つくづくすごいなと感じます。
高知と<U>の風景のギャップは、メリハリが効いていて、この映画の醍醐味だと思います。僕はSNSには疎いですが、若い方々は身近に感じながら生活しているので、今作で自分がインターネットの中で生きている姿を客観的に見ているような不思議な体験ができるのではないでしょうか。
出来上がりはまだ想像もつきませんが、監督の作品は非常にダイナミックな一方、家族を丁寧に繊細に描き、子どもが大きく成長する物語が多いので、この映画を見て、コロナ禍の中ですが、子どもたちが、前向きに生きる勇気や希望が持てるようになることを期待しています。

■公開情報
『竜とそばかすの姫』
7月16日(金)全国東宝系にて公開
監督・脚本・原作:細田守
企画・制作:スタジオ地図
声の出演:成田凌、染谷将太、玉城ティナ、幾田りら、森川智之、津田健次郎、小山茉美、宮野真守、役所広司ほか
製作幹事:スタジオ地図有限責任事業組合(LLP)・日本テレビ放送網共同幹事
配給:東宝
(c)2021 スタジオ地図
公式サイト:https://ryu-to-sobakasu-no-hime.jp/
公式Twitter:https://twitter.com/studio_chizu/
公式Instagram:https://www.instagram.com/studio_chizu/
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