『リコカツ』離婚で初めて気づく存在の大きさ 永山瑛太と北川景子の掛け合いにも注目

『リコカツ』離婚で初めて気づく存在の大きさ

「私たち離婚するのにどうして?」
「まだ君の夫だ」

 離婚に向けた活動(離婚活動)がテーマとして描かれる『リコカツ』(TBS系)第2話で早くもお決まりになった水口咲(北川景子)と緒原紘一(永山瑛太)の掛け合いだ。なるほど「離婚するかもエンターテインメント」での決め台詞はこうなるのか。

 咲が企画担当に返り咲くチャンスになり得るパーティーと、紘一が所属する自衛隊のバーベキュー大会の日程が重なり、どちらもパートナー同伴を求められるが、ダブルブッキングが発覚しそれぞれ別々に向かう。しかし、自分の両親の離婚危機に際し、「夫婦でいつも妻だけが我慢するなんておかしい」と父親に言い放った言葉に自分自身も思い当たる節があったようだ。紘一はバーベキューを抜けて、スーツに身を包みパーティー会場に駆けつける。さらに「彼女は誰よりも努力して編集者になったんです。彼女の仕事にかける想いを自分は尊敬しています。彼女ならあなたの納得いく仕事をしてくれるに違いありません」と、咲が口説き落としたい仕事相手である吉良夫妻に面と向かって断言する。なんだかんだ咲が欲しい言葉を言ってくれるのは紘一なのだ。

 さらに、咲も「夫が駆けつけてくれたように私も夫のためにできることをしたいんです」と言って、今度は2人でパーティー会場を抜け出しバーベキュー会場に戻る。都心の洗練されたブランドショップ×ドレスアップした姿から、大自然の中アウトドア着に着替えるさまは本当に2人の正反対のライフスタイルや住む世界を表していた。しかし、それだけ大きな振れ幅を2人で経験し合えて、自分1人では知り得なかった世界を互いのおかげでシェアできるのは“2人で一緒にいるからこその意味”になり得るだろう。吉良夫婦からの「自分の足で立つ、適度な距離を保ち続ける、それは新しい夫婦の形として素敵だが、だったら結婚してる意味って何?」という問いへのアンサーを、まさに一連の咲と紘一の“互いの大切なものを尊重し合う”姿勢が体現していた。

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