中川大志×石井杏奈、安心感のあった3度目の共演を振り返る “憧れの青春あるある”トークも

中川大志×石井杏奈『砕け散るところ~』対談

SABU監督にビックリ

――SABU監督とは初めてですよね? どんな監督でしたか?

中川:SABU監督は、映画1本分の絵コンテを書かれるんです。僕、そんな監督に出会ったのは初めてで。そこにまず驚きました。監督の頭のなかで、どういう風に作っていきたいのかが、絵コンテという地図になっていて、それをスタッフさんみんなで共有しているので、向かう先が分かっている。そのうえで、俳優部へは、監督から段取り的な指示があるくらいで、基本的に委ねてもらっていました。監督ご自身、プレイヤーでもあるので、演じる側の気持ちが分かっているのだと思います。本当にのびのびとやれる環境を作ってくださっていました。

――絵コンテでスタッフさん共有の土台をしっかり作ったうえで、俳優さんたちには自由に演じさせてくれる?

中川:そうですね。何をやっても受け止めてくれる安心感がありました。だから、僕らは枠に収まらず、はまらず、萎縮せずにできた。ただただ気持ちがよかったです。本当に居心地がよくて。SABU監督の現場が、僕は好きです。

石井:私も同じです。SABU監督だからこその、すごくいい現場の空気感でした。それに大志くんが言ったような絵コンテもそうですし、みなさんがプロとして一丸になっているのを感じるからこそ、自分たちも俳優部として強くいたいという相乗効果にもなっていたと思います。そして監督が委ねてくれるからこそ、自分が玻璃をもっと作っていきたいという向上心にもつながりました。すごく存在感のある監督さんです。

大変なシーンも、和やかな現場

――現場でのお二人はどんな風にコミュニケーションを取られていましたか?

中川:杏奈ちゃんとは3回目の共演で、知っている分、逆に距離感が難しいかなと思っていました。あんまり近づきすぎてもよくないかな、ちょっと距離を置いた方がいいのかなとか、考えていたのですが、カメラの前での玻璃が出来上がっていたので、オンオフが切り替えられて、そういう心配は必要ありませんでした。もちろん、集中が必要なシーンもあったし、杏奈ちゃんに聞いたらどうか分からないけど、意外と和気あいあいと普通にくだらない話をしていた印象です。とにかく安心感がありました。

石井:私のほうこそ頼りまくってました。

中川:僕が湖に落っこちるシーンで、スタッフさんたちに足湯を用意してもらって浸かってたことがあったよね。

石井:そうそう、寒すぎて。お湯に浸かりながら、スタッフさんが現場で炊き出しをしてくださって、ほうとうかな、一緒に食べたよね。

中川:撮影終わったあとに。沁みたね~。10月の夜中に、長野の山の上の湖ですからね。もう寒すぎて。中にウェットスーツを着てはいたんですけど。

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石井:大志くん、ウェットスーツの中にお湯を入れて、「ヒーローみたいに湯気が出てる!」とかやってたよ。

中川:そうそう。外気が寒すぎて、とんでもない湯気が出るんですよ。それを杏奈ちゃんに、「見て見て」ってやってたね。

石井:大変なシーンだったのですが、和やかな現場でした(笑)。

中川:ご飯を食べに行ったりもしたしね。頑張っていたら、スタッフさんが美味しいものを食べに連れて行ってくださって。長野の蕎麦、美味しかったね。景色もよかったし。映像にロケーションの良さがすごく出てる。よくこんなところあったなっていう、全部思い描いていた通り。玻璃の家も。

石井:そうだね。森のなかにポツンと。本当に想像通りでした。

――共演者の方々の印象も少しお願いします。

中川:親友役の井之脇海くんとは初めての共演だったんですけど、男子のノリみたいなのが演じていてすごく楽しかったですね。あと、松井愛莉ちゃんと清原果耶ちゃんの尾崎姉妹の絶妙なシュールさ。尾崎姉妹はすごく好きでしたね。振り回されました(笑)。

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石井:私はやはりお父さん役の堤さんです。トンボが飛んでるのを見て、「トンボ捕まえたことある?」など、たわいもない話をしました。それくらいかな。なにしろご一緒したのが数日なので。ただそれでも堤さんの衝撃はすごかったです。本当に怖くて。でも私のお父さんですし、矛盾が苦しかったのを覚えています。

中川:堤さんとのシーンは本当にすごかったし、面白い話もいっぱいあるんですけど、ネタバレになっちゃうから話せないんですよ。でもすごく覚えてる。怖かったよね。

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