上野樹里の言葉をいつまでも胸に 『監察医 朝顔』が描き続けた“今を大切に生きること”

『監察医 朝顔』希望が詰まった最終回

 ほかにも、第9話で朝顔がおよそ10分間の長ゼリフを持って私たちに投げかけた生きることの尊さ、第10話で描かれる医療従事者の苦労は、コロナ禍における『朝顔』からのメッセージであり、その答えはやはり朝顔が話す「それでも私たちは生きていく」に行き着くのだと思う。

 これは年始に放送された『新春SP』を観て強く感じたことだが、『朝顔』はこれからも定期的に放送してほしいと強く思う。スピンオフ的作品として相性が良いこと。何よりも、平にはつぐみの卒園式を見届けるだけじゃない、桑原家と約束した旅行の約束、“ごめんばこ”の続き、つぐみと里実と3人で寝る約束、里子との思い出話を聞く老後、とやり残したことがまだまだある。そして、3月11日を風化させないこと。番組自体にも強い使命と意義があるのではないだろうか。また来年とは言わないが、いつの日にかまたこのチームが再結集されることを切に願いたい。

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■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter

■配信情報
『監察医 朝顔』
FODにて全話配信中
出演:上野樹里、時任三郎、風間俊介、志田未来、中尾明慶、森本慎太郎(SixTONES)、藤原季節、斉藤陽一郎、坂ノ上茜、田川隼嗣、宮本茉由、辰巳雄大(ふぉ~ゆ~)、加藤柚凪、戸次重幸、平岩紙、三宅弘城、杉本哲太、板尾創路、山口智子、柄本明ほか
原作:『監察医 朝顔』(実業之日本社)
脚本:根本ノンジ
プロデュース:金城綾香
演出:平野眞、阿部雅和
制作:フジテレビ
(c)フジテレビ
公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/asagao2/

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