トレイ・エドワード・シュルツ監督作 『クリシャ』、4月17日よりユーロスペースで限定公開

 公開が延期されていたトレイ・エドワード・シュルツ監督のデビュー作『クリシャ』が4月17日より東京・渋谷のユーロスペースで限定ロードショーされることが決定した。

 本作は、カンヌ国際映画祭批評家週間オフィシャルセレクション選出、SXSW映画祭では審査員特別賞と観客賞をW受賞したほか、アメリカン・インディペンデント・フィルムでは作品賞や監督賞を含めて、5冠に輝くなど、数々のインディペンデント映画祭を席巻し、ジョン・ウォーターズ監督の2016年のベスト映画にも1位に選ばれた、シュルツ監督のデビュー作。

 親族から疎まれているクリシャが感謝祭に参加するべく、かつて捨てた家族の元へ戻ってくる。そこには妹夫婦や姉夫婦とその子供たちが勢ぞろいしていた。クリシャは過去の出来事を後悔し、息子トレイに自分が変わったことを証明しようとする。そんなクリシャを受け入れようとした家族たちだが、トレイはクリシャの帰還を快く思っていなかった。精神的に不安定のクリシャは、やめていたはずのアルコールに手を出してしまい、感謝祭は醜悪なものへと変わっていく。 

 主人公のクリシャをはじめ、シュルツ監督の親族が多く出演し、シュルツ監督自らもクリシャの息子トレイ役を演じている。また、本作で展開される家族ドラマはシュルツ監督の実の叔母と親族との軋轢、そして薬物・アルコール中毒者でもあった父親との実体験が元となっている。 

映画『クリシャ』予告編

 シュルツ監督は本作をきっかけにA24にその才能を買われ、『イット・カムズ・アット・ナイト』『WAVES/ウェイブス』を監督することにもなった。京都みなみ会館でのイベント上映をはじめ、限られた一部の劇場と期間限定の配信でしか観られる機会のなかった本作。本来は2020年4月に公開される予定だったが、新型コロナウイルスの影響により延期。その後、一度は同年7月に公開予定となったものの、上映が予定されていたアップリンクのハラスメント問題を受けて公開が見送られていた。今回、場所をユーロスペースに移しての公開が決まった。

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■公開情報
『クリシャ』
4月17日(土)ユーロスペースにて限定ロードショー
監督・脚本・出演:トレイ・エドワード・シュルツ
出演:クリシャ・フェアチャイルド、ロビン・フェアチャイルド、ビル・ワイズ、クリス・ダベック、オリヴィア・グレース・アップルゲイト
製作:ジャスティン・R・チャン、トレイ・エドワード・シュルツ、ウィルソン・スミス、チェイス・ジョリエット
製作総指揮:ジョナサン・R・チャン、JP・カステル
撮影:ドリュー・ダニエルズ
音楽:ブライアン・マコーマー
配給:グッチーズ・フリースクール
アメリカ/83分/カラー/アメリカン・ビスタ、シネマスコープ、スタンダード/2015年

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