北川景子×芳根京子、久々の共演で関係性が変化!? 『ファーストラヴ』で感じた芝居の楽しさ
直木賞を受賞した島本理生のベストセラー小説を堤幸彦監督によって映画化した『ファーストラヴ』が2月11日より公開されている。
アナウンサー志望の女子大生が父親を刺殺するという衝撃的な事件のドキュメンタリー本の執筆を依頼された公認心理師の真壁由紀が、うら若き容疑者・聖山環菜と面談を重ね、彼女の心理へ迫っていく模様を描いた本作。物語の中でも重要な関係性を担う由紀と環菜を演じたのは、北川景子と芳根京子だ。
2015年に放送されたドラマ『探偵の探偵』(フジテレビ系)以来の共演となった北川と芳根。今回の再共演でより距離が縮まったという2人に、撮影の裏側やその関係性について話を聞いた。【インタビューの最後には、サイン入りチェキプレゼント企画あり】
北川「今回は対等にぶつかっていく感じで、すごく楽しかった」
ーー原作は直木賞を受賞した島本理生さんのベストセラーサスペンスです。そんな話題作を堤幸彦監督と撮り上げた今回の『ファーストラヴ』、手応えはいかがですか?
北川景子(以下、北川):堤監督は前日に撮ったばかりの映像を次の日の朝イチに見せてくださるんです。なので、どんな画が撮れているかはなんとなくはわかっていたんですけど、完成した作品を実際に観ると、「こうやってカットがつながって、こういう編集になったんだ」という驚きや、Uruさんの楽曲の力強さも加わって、自分でもビックリするほど感動してしまいました。自分が出ている映画はなかなか客観的に観ることができないのですが、初号試写で観て泣きましたし、感動しました。撮影時は苦しいシーンも多かったので、観終わったらズドーンという気持ちになるのかなと思っていたら、清々しい気持ちになれたので、心が洗い流されました。我ながら「いい映画を観たな」と(笑)。
芳根京子(以下、芳根):私は撮影に参加していない、知らないシーンもいっぱいあったので、完成した作品を観て、とっても面白い作品だなと思いました。私はほぼ密閉された場所にいたので、自分が演じていた環菜の軸とは別の世界に見えました。
北川:確かに! ずっと檻の中か面会室にいたもんね。
芳根:そうなんです(笑)。なので、すごく面白かったです。北川さんと同じように、私も自分の出ている作品をこんなに客観的に観れたのが初めてで。やっぱり演じていて辛かったけど、完成した作品を観て、やっと気持ちが浄化されたような気がしました。ようやく自分の中で腑に落ちて、前に進める気がして。脚本を読んで撮っているときと観た後の感情がこんなにも違うんだ、という気持ちを初めて味わいました。
ーーお2人の共演は、2015年のドラマ『探偵の探偵』以来となりますよね。
北川:「久しぶり~!」みたいな感じの再会でした(笑)。
芳根:はい(笑)。役柄的にはシリアスな関係性ですけど、役を引きずる感じはなかったです。
北川:「芳根ちゃん、久しぶり~!」って一緒に写真を撮って(笑)。でも私、環菜という役が芳根ちゃんで本当によかった。芳根ちゃんじゃなかったら絶対できなかったと思います。
芳根:え、うれしい! ありがとうございます。
北川:『探偵の探偵』のときは姉妹役だったんですけど、芳根ちゃんは当時まだお芝居を始めて3年目とかで、現場でもいろんな人にいろんなことを確認しながら、すごく一生懸命だったことを覚えています。でも、お芝居に関しては本当に“感性の人”なので、いざ撮影が始まると一気にスイッチが入る。「この子、本当に3年目なのかな?」というぐらい、当時からすごかったんですけど、まだ初々しさはあって。その後、しばらく会わないうちに朝ドラや主演映画に主演ドラマなども経験されて、深みが増したなと思いました。本当に立派な女優さんになっていたことが、すごくうれしかったです。なので今回、最初はその成長ぶりにビックリしました(笑)。当時はいろいろ教えてあげようみたいな気持ちだったのが、今回は対等にぶつかっていく感じで、それもすごく楽しかったです。たぶん、次に会ったときはものすごく遠くにいるんじゃないかというぐらい、本当にすごい人ですね。
芳根:本当にうれしいです! 今の録音欲しいぐらい(笑)。前回は共演シーンがあまりなかったので、がっつりご一緒させていただくのは今回がほぼ初めてだったんです。今回、北川さんには、“お芝居は1人でやるものじゃない”と改めて気付かせていただいた感覚でした。というのも、私は1回テストではやったことを、本番で同じようにできないと思ってしまうんです。でも、自分が無理だと思っていても、北川さんと一緒にやると引き出してもらえて。「これがお芝居だ」「これがお芝居の楽しさだ」って思えたんですよね。これは北川さんにも直接メールしたんですけど、この作品の最後の面会室のシーンを経て、改めて「お芝居って楽しいな」と気づかせていただきました。
ーー現場で“化学反応”みたいなものが生まれたわけですね。
芳根:そうですね。あと、こんなにコミュニケーションをとらせていただくのも初めてで、こんなに仲良くしてくださるとも思っていなかったので、すごくうれしくて。私はお友達がそこまで多くなくて、「ご飯一緒に行きたいです」と言える先輩もなかなかいないんですけど、北川さんには勇気を出して、メールしたり誘ったりできる関係性になれたので、そういったプライベートも含め、本当に素晴らしい経験になりました。大好きです!