長谷川博己と染谷将太が一触即発のにらみ合い 『麒麟がくる』本能寺の変が目前に
天正十年、信長軍と家康軍は甲斐の武田勝頼を討ち取った。信長は、家康を招いて戦勝祝いをする計画を立てていたが、それを家康側に伝えたのが、信長の側近の森蘭丸(板垣瑞生)である。蘭丸は信長に、家康が饗応役に光秀を指名していることを報告。家康は宴で毒を盛られることを恐れていたのだ。
とかく気が利き忠誠心も強いことから信長の寵愛を受けた美少年・蘭丸を演じるのは板垣瑞生だ。NHK連続テレビ小説『エール』では誠実なNHK局員の重森正役を演じ、さらに『社内マリッジハニー』(MBS)では連続ドラマ初主演を飾るなど、まさに今勢いのある俳優だろう。NHK大河ドラマには『花燃ゆ』の毛利元昭役以来の出演となり、麗しく瑞々しい蘭丸を好演した。
戦勝祝いの日、近江の安土城を家康が訪れる。光秀は信長に申し付けられた毛利攻めを断り饗応として留まっていたが、これが信長の機嫌を損ねることに。いざ宴が始まると、信長は、膳の品数が足りないことを理由に光秀を皆の前で激しく叱りつけると、勢いよく蹴り飛ばす。激しく転がった光秀は、一度は謝るものの、自分を非難する蘭丸を付き飛ばすと心の中の光る樹に向って斧を振りかざすのだった。
本能寺の変を目前に、もはや光秀と信長は一触即発のにらみ合い、光秀が打ち付ける斧はもう止まらないのだ。
■Nana Numoto
日本大学芸術学部映画学科卒。映画・ファッション系ライター。映像の美術等も手がける。批評同人誌『ヱクリヲ』などに寄稿。Twitter
■放送情報
大河ドラマ『麒麟がくる』
NHK総合にて、毎週日曜20:00~放送
BSプレミアムにて、毎週日曜18:00~放送
BS4Kにて、毎週日曜9:00~放送
主演:長谷川博己
作:池端俊策
語り:市川海老蔵
音楽:ジョン・グラム
制作統括:落合将、藤並英樹
プロデューサー:中野亮平
演出:大原拓、一色隆司、佐々木善春、深川貴志
写真提供=NHK
公式サイト:https://www.nhk.or.jp/kirin/
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