高畑充希らの前向きさにほっとする 『にじいろカルテ』がコロナ禍に与えるささやかな希望

高畑充希らの前向きさにほっとする 『にじいろカルテ』がコロナ禍に与えるささやかな希望

 高畑充希とシェアハウスの組み合わせと聞くと、一昨年に主演を務めたTBS系ドラマ『メゾン・ド・ポリス』を思い出してしまうのだが、新たにスタートしたテレビ朝日系列ドラマ『にじいろカルテ』での高畑は、自らの病に向き合いながら村人たちと心を通わせていく内科医として、シェアハウスをする側にまわる。1月21日に放送された第1話のファーストインプレッションとしては、辺鄙な村のロケーションとキャラが(かなり)濃い村人たちという、この物語に必要な“個性”がうまく際立たせられた、導入として最も望ましいかたちのエピソードであった。

 理想を持って大病院で救命救急医として働いていた紅野真空(高畑充希)は、ある日突然難病である多発性筋炎を患い休職を余儀なくされる。それでも仕事を続けたいと思った彼女は、ひょんなことから知った山奥の小さな村・虹ノ村で、村唯一の内科医として働き始めることに。バスに乗って村にたどり着いた彼女をまず待っていたのは、個性的な村人たちからの熱烈な歓迎と、診療所で共同生活を送ることになる農家兼外科医の浅黄朔(井浦新)と看護師の蒼山太陽(北村匠海)だった。

 テレビ朝日系列の木曜21時枠で放送される“医療”を題材にしたドラマといえば、もちろん真っ先に思い浮かぶのは『ドクターX 〜外科医・大門未知子〜』であろう。しかし同じ枠で、同じ医療ドラマといえど、その毛色はまるで異なる。少なくとも、いまなお続くコロナ禍において、テレビドラマの代表的なジャンルである医療ドラマは、これまでのようにはいかない状況にあることは言うまでもない。病院でのロケ撮影ができない状況のために、いわゆる大病院ものには制約が生じ、また物語上でもコロナなどの感染症への言及は避けては通れないからだ。

 そうした時節柄もあってか、例えば前クールの『#リモラブ ~普通の恋は邪道~』(日本テレビ系)のように産業医を題材としてみたり、本作のように無医村を舞台にしたヒューマンドラマに強く寄せてみたりというのが現時点での最も賢明な医療ドラマのあり方といえよう。とはいえ、前クールに本作と同じ岡田惠和が脚本を手掛けた『姉ちゃんの恋人』(カンテレ・フジテレビ系)では“アフターコロナ”の生き方への希望的憶測とともに、随所にコロナの存在をにおわす描写がちりばめられていた。それだけに、このドラマでも何かしらのかたちで言及がされることもないとは言い切れない。例えそうだとしても、“医療ドラマ”としてではなく、あくまでも“ヒューマンドラマ”としてのアプローチが強くなるのではないだろうか。

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