終盤の映像は事故レベル!? ギャスパー・ノエが『ルクス・エテルナ 永遠の光』で誘う狂気の世界

『ルクス・エテルナ』の狂気の世界を体感

「本作は光に対して敏感なお客様がご覧になられた場合、光の点滅が続くなど、光感受性反応による諸症状を引き起こす可能性のあるシーンが含まれております。ご鑑賞いただく際には予めご注意ください」

 これは本作のポスタービジュアルや公式サイトなどに記載されている鑑賞に向けての注意事項だが、終盤の光の演出は、“光に対して敏感な”人でなくとも、真正面から画面を観続けていたら何かしらの症状を引き起こしてしまうのではないかというレベル。51分という比較的短い尺に対して、鑑賞後の疲労感は、情報量が膨大なクリストファー・ノーラン監督の『TENET テネット 』、もしくは尺が4時間〜5時間は当たり前なラヴ・ディアス監督の作品を観た後の感覚に近い。

 それでも、物語性を重視した作品が増えている中、自分の身で感じて、何かを得る体験ができるこの作品は、まさに映画館で“体感”しなければいけない作品だと強く思う。シャルロット・ゲンズブールやベアトリス・ダルの迫真の演技も必見だ。状況的に「ぜひ映画館で」とは言いにくい状況になってしまったが、「のむコレ2020」で見逃した方はぜひチェックしてほしい。

■公開情報
『ルクス・エテルナ 永遠の光』
シネマート新宿ほかにて公開中
監督:ギャスパー・ノエ
出演:シャルロット・ゲンズブール、ベアトリス・ダル、アビー・リー・カーショウ
配給:ハピネット
フランス/2019年/51分
(c)2020 SAINT LAURENT-VIXENS-LES CINEMAS DE LA ZONE
公式サイト:http://www.luxaeterna.jp/

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