みくりと平匡ならどう生きる? 那須田淳P×金子文紀監督に聞く、いま『逃げ恥』を届ける意義

那須田P×金子監督『逃げ恥』続編をやる意義

2020年を超えていけ! 生きるヒントや勇気をもらえるドラマに

――『逃げ恥』といえば、やはり「恋ダンス」ですが、今回も期待してよろしいでしょうか?

那須田:もちろんです。当然、主題歌は「恋」。そして今回らしい「恋ダンス」を考えていますので、ご期待ください。

――みくりさんの妄想シーンも人気ですが、今回もありますか?

金子:あります。どのシーンもお気に入りですが、個人的にはド頭のスタートから妄想シーンが飛び出すところが好きなので、ぜひ楽しみにしていただきたいです。

――連続ドラマの際には小道具にも細かな遊び心が詰まっていて、繰り返し見る楽しみをファンに届けていました。今回もそうした部分はありますか?

金子:スタッフもノリノリで作っているので、今回もいろいろと潜んでいますが、これは見て気づく人のお楽しみですからね。ここでは秘密にしておきましょう(笑)。

――そんな息の合ったチーム『逃げ恥』とは、改めて2020年に直面したリアルタイムな課題を描くのは難しい部分もあったかと思います。そこに向き合った理由は?

那須田:今まさに現在進行形で起こっていることも多く、放送するころにはまた世界がどうなっているのかわからない部分もあるので、丁寧にいろいろなことを調べながら進めていく難しさは確かにありました。それでも、やはり2020年は世界レベルで大きな変化がありましたし、それは当然各家庭にも影響を及ぼすもの。そうした今起こっていることをちゃんとテーマにするというのも『逃げ恥』のいいところだと考えています。その点は野木さんからの提案もあり、私たちも思っていたところだったので、スッと形にすることができました。俳優さんたちがスッとバージョンアップした『逃げ恥』の世界に入っていけたように、私たち制作陣も4年のブランクを感じることなく、どんどん「あれはこう描こう」「あの問題も取り扱おう」とアイデアが出て、生産的な議論ができたのも、「『逃げ恥』を作るのだから!」という想いが一緒だったからだと感じています。

――タイトルの「ガンバレ人類!」に込められた想いについてもお聞きしたいです。

那須田:この「ガンバレ人類!」っていうのは、野木さんが書かれた最初の台本にさらっと入っていたんですよね。ちょっと大きく出ているけれど、この2020年はそれぞれの家族にとっても本当に大きな問題だったと思いますし、人が幸せを目指して生きていくという意味では「頑張ろうね、みんな」っていうのが一番共感できるワードかなと思い、そのままいただきました。

――見どころとも言える、金子監督のお気に入りシーンはありますか?

金子:手を振るところですね。みくりと平匡が2人が手を振るシーンが大好きなので、ぜひ注目していただきたいです。

――最後に、視聴者のみなさんへメッセージをお願いします。

那須田:結婚して、家族を作っていく中で、どのご夫婦にも起こりうる課題に、みくりと平匡がしっかり話し合っていきます。若い方にはこれから起こりうるかもしれないし、今ご家庭をお持ちの方にはもしかしたら現在進行形のテーマかもしれない。いろんな世代に対して、今の世の中の姿をとらえながら新しい年を頑張って生きていくヒントや勇気をもらえる、そんな『逃げ恥』らしい見どころがたくさんありますので、ぜひ2021年の幕開けにご覧いただければと思います。

■放送情報
新春スペシャルドラマ『逃げるは恥だが役に立つ ガンバレ人類!新春スペシャル!!』
TBS系にて、2021年1月2日(土)21:00〜23:25放送
出演:新垣結衣、星野源、大谷亮平、藤井隆、真野恵里菜、成田凌、古舘寛治、細田善彦、モロ師岡、高橋ひとみ、富田靖子、宇梶剛士、西田尚美、青木崇高、古田新太、石田ゆり子 ほか
原作:海野つなみ『逃げるは恥だが役に立つ』(講談社『Kiss』所載)
脚本:野木亜紀子
プロデューサー:那須田淳、磯山晶、峠田浩、勝野逸未
演出:金子文紀
音楽 :末廣健一郎、MAYUKO
主題歌:星野源 「恋」(スピードスターレコーズ)
製作:TBSスパークル、TBS
(c)TBS

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