トランス女性役を当事者自ら演じる 詩人・文月悠光原作『片袖の魚』2021年公開へ

『片袖の魚』2021年公開へ

 日本で初となる“トランスジェンダー当事者の女性俳優を公募”した映画『片袖の魚(仮)』の制作が開始された。

 原案は、16歳で現代詩手帖賞、史上最年少の18歳で中原中也賞を受賞し、以降もNHK全国学校音楽コンクール課題曲の作詞、エッセイ集の刊行など幅広く活躍する詩人・文月悠光の詩。『劇場版 喧嘩番長』シリーズ、『はぐれアイドル地獄変』といった商業作品を監督、近年では『老ナルキソス』『ホモソーシャル・ダンス』『帰り道』など、自主制作した作品が国内外の映画祭に出品されている東海林毅が脚本化し、監督を務める。

  本作は、主役およびその友人役にトランスジェンダー当事者の女性俳優を公募し、オーディションが実施された。多数の応募者の中から主人公のひかりに選ばれたのは、ファッションモデルで、MVなど映像でも活動しながら、最近ではTVやラジオなどで、自身の体験や意見を発信するなど、活動の場を広げているイシヅカユウ。友人の千秋役には、性別適合手術後に女優・タレントとして芸能事務所へ所属した広畑りかが決定。また、ひかりの同僚役で、猪狩ともか(仮面女子)も出演する。

 本作は年内に完成、2021年の劇場公開を予定している。

イシヅカユウ
広畑りか
猪狩ともか(仮面女子)
東海林毅監督
文月悠光(撮影=石垣星児 )
オーディション募集要項
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イシヅカユウ
広畑りか
猪狩ともか(仮面女子)
東海林毅監督
文月悠光(撮影=石垣星児 )
オーディション募集要項
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コメント

イシヅカユウ

新しいことに挑戦するのはいつも不安ですが、お芝居の渦中に身を投じ、自分の中にあるものと自分の中に無いものを重ねて一つの像を作る途方もない作業を楽しんでいます。 ご期待下さい。

文月悠光(詩人)

とても大切な映画です。文月も監督も主演のイシヅカユウさんも、本作に携わる多くの方にとって『片袖の魚』は大きな「挑戦」になります。それが何より嬉しいです。今はまだ稚魚のような心持ちですが、公開までどうか温かく見守って頂けたら幸いです。

■公開情報
『片袖の魚(仮)』
2021年劇場公開予定
脚本・監督:東海林毅
出演:イシヅカユウ、広畑りか、猪狩ともか、田村泰二郎ほか
製作・配給:みのむしフィルム
2020年/日本/30分予定/DCP/カラー

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