篠原ゆき子&大高洋子、『ミセス・ノイズィ』撮影秘話を明かす 公開に天野千尋監督も「感慨深い」
現在公開中の映画『ミセス・ノイズィ』で主演を務めた篠原ゆき子らのオフィシャルインタビューが到着した。
本作は、第32回東京国際映画祭の日本映画スプラッシュ部門にて上映され話題となった、天野千尋監督のオリジナル脚本作。ささいなすれ違いから生まれた隣人同士の対立が、マスコミやネット社会を巻き込んで、やがて2人の女の運命を狂わせる大事件へ発展していく。「SNS炎上」や「メディアリンチ」など、現代の社会事情も絡みつつ、後半思わぬ方向に事態が進んでいくサスペンスフルな展開や、子供のケンカから、国や民族の紛争や戦争まで、あらゆる「争い」についての普遍的真理がテーマに描かれる。
主人公の小説家・吉岡真紀を演じるのは、『共喰い』『湯を沸かすほどの熱い愛』などの篠原。そして、隣人の若田美和子役を『どうしようもない恋の唄』の大高、真紀の夫・裕一役を長尾卓磨、美和子の夫・茂夫や役を宮崎太一、真紀の従兄弟・多田直哉役を米本来輝、真紀の娘・菜子役を「Foorin」のメンバー“ちせ”としても活躍中の新津ちせがそれぞれ演じる。
約7カ月もの公開延期を乗り越えての封切りに天野監督は、「企画立案から数えると約5年。時間をかけて公開に辿り着いたので感慨深い」とシミジミ。SNSに上がる感想は逐一チェックしているといい、「どんな感想があるのか不安で仕方がなかったけれど、SNSでは嬉しい感想が盛りだくさん。すごく幸せです」と安堵の表情を浮かべる。
主人公の小説家・吉岡真紀役で主演を務めた篠原も「最近になってまたコロナが増え出して不安が続く毎日ですが、ひとまず公開を迎えることができて感無量。コロナに勝った気分!」と喜びを表現。吉岡の隣人・若田美和子を演じた大高が「SNSなどで『絶対に観に行く!』というメッセージをいただいたりして、嬉しすぎて家で泣きました」と明かすと、篠原も「わかります! 私も泣いちゃいました!」と公開を待ち望むメッセージに心震えたと明かす。大高は「公開も嬉しいけれど、そんな人の気持ちも嬉しい」と笑顔を浮かべた。
真紀と美和子の対立が、ひょんなことからSNSや配信動画でバズり、運命の大きな引き金となる本作。天野監督は「映画の中で描かれていることに近しいことが現実で起きている。このタイミングに公開されたことで、よりタイムリーな作品になった」と実感。篠原も「とにかく多くの方に観てほしい。自信を持って推薦できる作品です」と完成度に胸を張る。
激しくもおかしい隣人バトルも見どころの一つ。篠原は「大高さんは魂で演じられる方なので、追いかけられる場面は本当に怖かった」と苦笑い。その大高は「篠原さんは走るのが本当に早くて必死で追いかけました。猛ダッシュし過ぎて靴下に穴が開いたくらい」と熱演を伝えた。
公開前から上映劇場館が増えるなど、評判も高い本作。天野監督は「立場や視点が違えば、一つの物事もガラリと違って見える。それによってすれ違いやディスコミュニケーションが生まれ、喧嘩や戦争が起きる。この構造は世のあらゆることにも共通していること。観客の皆さんに感じ取ってもらいたい」とそのテーマを語る。ノベライズ版も映画公開と同時に発売されており「基本的なストーリーは同じですが、キャラクターの背景や感情をより深掘りすることができました」と明かした。
最後に、大高は「この作品を観て、明日も元気に頑張ろう!と思っていただけたら嬉しい」とアピールし、「思い切り腰から振りかぶって、肩を壊すぐらい叩いて」と布団の叩き方をレクチャー。主演の篠原は「観てくれた方からは、ビックリした! 価値観が変わった!という感想をいただきます。前情報なしで飛び込むように観てもらえたら、きっと驚いていただけるはず」と大ヒットを祈願した。
■公開情報
『ミセス・ノイズィ』
全国公開中
出演:篠原ゆき子、大高洋子、長尾卓磨、新津ちせ、宮崎太一、米本来輝、洞口依子、和田雅成、田中要次、風祭ゆき
監督・脚本:天野千尋
配給:アークエンタテインメント
(c)「ミセス・ノイズィ」製作委員会
公式Twitter:https://twitter.com/MrsNoisy_movie