『危険なビーナス』伯朗、楓、明人の三角関係が加速? 物語を動かす複数の視点
さて、眠り続けた牧雄は突如復活したかと思うといきなり失踪。転落と失踪の合わせ技に加えて、価値ある財産に執着を見せ「人類の未来」を探す牧雄は、確実に何かを知っていそうだ。波恵(戸田恵子)の「一人の人間が残したものが小箱一つの時もあれば、30畳の倉庫に収まり切らないこともある」という発言は、牧雄の探す財産を示唆しているように感じられる。
「根拠のない臆測を口にしたって、なんの意味もないってことです。それが悲観的な場合は余計に」と楓。あるはずのものがなかったり、なかったはずのものが存在する『危険なビーナス』。ないと思った兄弟の絆はたしかにあった。登場人物の思惑が交錯するその先には、どんな真実が待ち受けているのだろうか?
■石河コウヘイ
エンタメライター、「じっちゃんの名にかけて」。東京辺境で音楽やドラマについての文章を書いています。ブログ/Twitter
■放送情報
日曜劇場『危険なビーナス』
TBS系にて、毎週日曜21:00~21:54放送
出演:妻夫木聡、吉高由里子、ディーン・フジオカ、染谷将太、中村アン、堀田真由、結木滉星、福田麻貴(3時のヒロイン)、R-指定(Creepy Nuts)、麻生祐未、坂井真紀、安蘭けい、田口浩正、池内万作、栗原英雄、斉藤由貴、戸田恵子、小日向文世
原作:東野圭吾『危険なビーナス』(講談社文庫)
脚本:黒岩勉
プロデューサー:橋本芙美(共同テレビ)、高丸雅隆(共同テレビ)、久松大地(共同テレビ)
演出:佐藤祐市、河野圭太
製作:共同テレビ、TBS
(c)TBS