『赤い闇』ジェームズ・ノートン×ピーター・サースガード×監督が互いの印象を語る 3S写真も公開
8月14日公開の映画『赤い闇 スターリンの冷たい大地で』。主演を務めたジェームズ・ノートン、ピーター・サースガード、アグニェシュカ・ホランド監督による3ショット写真が公開された。
本作は、秘密主義の独裁国家に潜入した実在のイギリス人ジャーナリストの闘いを描いたサスペンスドラマ。1933年、ヒトラーに取材した経験を持つ若き英国人記者ガレス・ジョーンズが、スターリンが統治するソビエト連邦の繁栄の謎を解くために単身モスクワを訪れ、想像を絶する現実を目の当たりにしていく。
主人公ガレス・ジョーンズを演じたのは、TV『グランチェスター 牧師探偵シドニー・チェンバース』やNHKでも放送されたBBC制作ドラマ『戦争と平和』で主演を務めたノートン。そして、ニューヨーク・タイムズのモスクワ支局に勤める女性記者エイダを『ザ・クラウン』『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』のヴァネッサ・カービー、ニューヨーク・タイムズのモスクワ支局長ウォルター・デュランティを『ニュースの天才』『フライトプラン』のサースガードが演じた。『僕を愛したふたつの国/ヨーロッパ ヨーロッパ』『太陽と月に背いて』『ソハの地下水道』のホランド監督がメガホンを取った。
今回公開された3ショット写真は、本作がコンペティション部門に出品された、2019年ベルリン国際映画祭での1シーンを捉えたもの。ノートンとサースガードがホランド監督に優しく寄り添う様子が切り取られている。
ホランド監督はノートンの演技について、「演技のテクニックが物凄くさりげない」「もちろん現場で演技を見ているけど、あまりにも緻密で計算されているから、実際に編集し始めるまでわからなかったの」と絶賛。
ノートンは本作について、「一般的にあまり知られていないこの物語を聞かされた人たちは、”なぜ知らなかったのか”と驚くことだろう。ガレスは希有の存在だし、彼が目の当たりにしたことも歴史上類を見ない。信じがたい話だよ。飢餓の実態をウェールズ出身の記者がひとりで暴いたなんて」とコメントを寄せている。
また、ホランド監督は撮影について、サースガードは撮影開始のギリギリで(ロケ地の)ポーランドに着いたので、あまり話し合う時間はなかったと振り返った。「しかし、大規模な TV シリーズで経験を積んでいる彼は即座に集中力を高められるため、テンポがとっても速かった。それで演技が薄っぺらくなってしまうと台無しですが、瞬間的なエネルギーとなって表れたので満足でした」と語った。
そんなサースガードは、自身が演じた、スターリンを擁護する大物記者ウォルター・デュランティについて、「複雑で理解しがたい人物に惹かれることが多い。私が演技をするうえで重要視しているのは、その人物の納得できない態度を理解すること。デュランティの場合も同じだ。彼はなぜ長期間にわたって“その闇”を否定し続けたのかが疑問でね。そう考えるうちに興味を持ったんだ」と振り返る。そしてデュランティのような人物は現代、特に権力者の近くにいる人たちに多いとし、「これは世界共通の話で、アメリカは確実に当てはまる。だから我々は読む記事を慎重に選ぶ必要があるんだ」とコメントを寄せている。
■公開情報
『赤い闇 スターリンの冷たい大地で』
8月14日(金)新宿武蔵野館、YEBISU GARDEN CINEMA ほか全国公開
監督:アグニェシュカ・ホランド
脚本:アンドレア・チャルーパ
出演:ジェームズ・ノートン、 ヴァネッサ・カービー、ピーター・サースガード
配給:ハピネット
配給協力:ギグリーボックス
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