『殺さない彼と死なない彼女』オーディコメンタリーレポート
間宮祥太朗×桜井日奈子×小林啓一が振り返る『殺さない彼と死なない彼女』 「すごく贅沢な作品」
映画『殺さない彼と死なない彼女』のBlu-ray&DVDが5月8日に発売される。Blu-ray本編DISC特典となるオーディオコメンタリー収録が行われ、W主演を務めた間宮祥太朗、桜井日奈子、小林啓一監督が撮影秘話を語った。
本作は、SNS漫画家·世紀末の人気四コマ漫画『殺さない彼と死なない彼女』を実写化したラブストーリー。何にも興味が持てず、退屈な学生生活を送っていた高校3年の小坂れい(間宮祥太朗)は、ある日、ハチの死骸を埋葬しているクラスメイト・鹿野なな(桜井日奈子)に出会う。命を大切にする一面を持ちながら、“死にたがり”の鹿野に興味を抱く小坂。いつしか2人は、一緒にいることがあたりまえになっていく。
間宮、桜井も驚きの小林監督の演出
録音ブースを使ったコメンタリー収録に初めて参加するという桜井は、「これってどのくらい使われるんですか?」とニコニコ。「全部使われるよ」と答える間宮に、桜井が「おもしろい試みですね」と返せば、「いやいや、別に斬新な試みじゃない(笑)」(間宮)、「毎回すごいよね、天然ぶりが(笑)」(小林)とすかさずツッコみを受けるなど、和やかな雰囲気で収録は始まった。
撮影当時を振り返り、互いに質問を投げ合いながら収録が進んでいくなか、カラフルなインテリアが特徴的なきゃぴ子(堀田真由)の部屋について、小林は「100均とかで(購入したアイテムで)作っている」と裏話を披露。ここからプライベートの“部屋”に話が及び、桜井は「どちらかというと、小坂の部屋みたいな雑多な感じかも」と告白。一方間宮が「和風ではないけど、民芸品みたいなものが好き」と話すと、桜井が「絶対、綺麗そう」と予想するなど、自室へのこだわりトークで盛り上がった。
さらにテスト用紙が返却されるシーンから、トークは学生時代のテスト事情へと発展。間宮は「ずっと寝てたから漢文の読み方わからなくて、問題の前に文章がわからなかった(笑)。で、漢字だけ合っていたことがある」とぶっちゃけるも、桜井は「でも、間宮さんって頭よくないですか? 取材とかを受けていても(そう感じる)」と尊敬の眼差し。小林が「生まれ持ったもの?」と続くと、間宮は「映画・音楽・芸術系(に触れてきたこと)は大きいですよね」と話しつつ、「テスト前だけ要領よくやってたタイプ」と自己分析していた。
収録では演出秘話も多数明かされ、とあるシーンで「撫子(箭内夢菜)の目を見ていて」と小林。撮影時、箭内に「目をキラキラさせてほしい」と要望したといい、それを聞いた間宮は「どうやってやるの!?」と興味津々。小林は「興味のあるものを見ると、瞳孔が開く。涙がいっぱい出てくると、光の反射をしやすくなる」と説明し、「子犬が好きだと言うから、『子犬を見るように』と言ったら、キラキラキラって(輝いた)」と明かして、間宮と桜井を驚かせた。
また同シーンについて間宮は「綺麗な画、綺麗なセリフ、綺麗な音楽……年齢を経て観たら、泣いちゃうかも」と吐露し、小林も「おじさんって、こういうのに憧れがある」と共感。間宮が「俺も、こんなに目が輝くような10代の過ごし方じゃなかったので、感覚としては監督と似たような感じ。もう絶対に手に取れない何か、切なさ、みたいなのをぶつけられた感じですね」と笑うと、小林も「なるほど」と頷いていた。
他にも「ゆうたろうくんは声がいい」(間宮)、「堀田さんは、すごい。私、このキャラできなかっただろうな……嫌われる女子になっちゃうと思う」(桜井)、「箭内さんは、演技なのか素なのかわからない」「恒松さんのお芝居の勘の良さに驚いた」(小林)など、キャストの印象を語る様子も。また、アドリブシーンの裏側やイケメンくん(金子大地)の裏設定など、貴重なトークを繰り広げた。