佐藤健と毎熊克哉がそれぞれの良さを発揮! 『恋はつづくよどこまでも』七瀬の恋はまだまだ続く
天堂の愛情表現は、いつも伝わりにくい。いや、むしろ直接的な表現はあえて避けているようにも見える。七瀬の尾行を黙認していたのも、みおりのいる食事会を黙ってキャンセルして七瀬にたこ焼きを突き出したのも……結果として「俺とメシ食います」の日を実行してくれていることに気づく。
熱々のたこ焼きにハフハフしている七瀬を見て、そっと微笑む天堂。姉・流子(香里奈)の計らいで、ひとつのベッドで眠ることになると、動揺しまくりな七瀬を気遣って先に寝たフリを決め込むやさしさも。七瀬が、そっと唇を寄せながらも、ためらってしまったところも、全て目をつぶりながら静観。だが、七瀬が眠りにつくと、そっとキスをしてみせる。そこに、言葉はないけれど、七瀬の意思を尊重し、そのままの七瀬を受け止めようという天堂の愛情が伺える。だが、それは客観視している視聴者だからわかること。当事者の七瀬には、今も「彼女の実績ゼロ」と自信を持てずにいる。
一方、ほしい言葉をすべて口に出してくれるのが、来生だ。周囲も認める、みおりと天堂のお似合いっぷりに、すっかり落ち込んでしまった七瀬は、ひとり公園でやけ酒。そんなふうに七瀬が落ち込んだときに、必ず姿を現して話を聞いてくれる。「スカイツリーの階段」という一見すると全く関係ない話題を振り、七瀬の笑いを誘ってもくれる。もしかしたら、エレベーターで一気にてっぺんまで上昇したような七瀬の恋にも、見えてなかった非常階段(=別の幸せの道)もある、と言いたかったのかもしれない。
天堂を想って流す涙と、来生がくれる笑顔……。タイプの違う2人だからこそ、どちらの良さも伝わってきて胸がキュッとつまる。果たして、七瀬の心はどう動いたのか。まだまだ恋はつづく。
■放送情報
火曜ドラマ『恋はつづくよどこまでも』
TBS系にて、毎週火曜22:00~22:57放送
出演:上白石萌音、佐藤健、毎熊克哉、昴生(ミキ)、渡邊圭祐、吉川愛、堀田真由、香里奈、平岩紙、蓮佛美沙子、山本耕史
原作:円城寺マキ『恋はつづくよどこまでも』(小学館 プチコミックフラワーコミックスα刊)
脚本:金子ありさ
チーフプロデューサー:磯山晶
プロデューサー:宮崎真佐子、松本明子
演出:田中健太
製作:TBSスパークル、TBS
(c)TBS