『スカーレット』三林京子、水野美紀ら“大阪の家族”が喜美子の支えに 次週は伊藤健太郎が登場!

『スカーレット』喜美子を支える“大阪の家族”

 『スカーレット』(NHK総合)第17週「涙のち晴れ」では、喜美子(戸田恵梨香)との激しい言い争いの末に、八郎(松下洸平)が家を出て行く。穴窯で燃えている炎に魅了された喜美子は、焼き物の欠片の色を出すという夢を諦めきれずに、窯焚きを続けたいと八郎に懇願する。そのためには巨額の資金が必要。武志(中須翔真)のために貯蓄しておいた金にも手を付けようとする喜美子を八郎は信じきれず、ついに家を出て行ってしまう。

 照子(大島優子)から“お前”呼ばわりされ、「あかん! 目ぇ覚ましてくれ!」と怒り心頭で説得される喜美子。3回目の窯焚きでも望んでいた色合いは出ずに、喜美子は欠片という夢の象徴を地面に叩きつける手前まで行きかけるが、それを制止したのは武志の存在だった。

 生きる希望を見失い絶望する喜美子に、“ポパイとオリーブ”こと信作(林遣都)と百合子(福田麻由子)は、大阪の動物園の入場券をプレゼントする。武志を連れて大阪を訪れた喜美子は、ちや子(水野美紀)をはじめ、雄太郎(木本武宏)、大久保(三林京子)といった大阪時代を支えてくれた荒木荘の面々と再会する。

 川原家の長女の喜美子にとって、ちや子は姉のような存在。喜美子は、普段は手を付けないお酒を飲み、あの頃と同じように徹夜明けのちや子にお茶漬けを作る。「一生懸命生きてるといろいろありますね。気持ちがグシャグシャで」と話す喜美子にとって、働く女性の支援も行っているちや子は良き理解者。詳しくは聞かないちや子の接し方に、優しさがにじみ出ている。そこからバトンを繋ぐのは、雄太郎だ。

 雄太郎は映画俳優から歌手に転身し、信楽太郎として成功を収めていた。喜美子が一人の部屋に、ラジオから流れてくるのは亡くなった荒木荘の三毛猫に書いたバラード「さいなら」。最初は気味悪がっていた喜美子だったが、今の心境を代弁するかのような歌詞が彼女の心に染みていく。信楽太郎とは、喜美子が昔、冗談で名付けた芸名。サプライズで喜美子の前に現れた雄太郎は、かつて滞納していた家賃を肩代わりしてくれたお礼にと、金一封を差し出す。

 また、雄太郎と一緒に姿を見せたのは、喜美子にとって大阪の母とも呼ぶべき大久保。食器棚に隠れる素振りが相変わらずお茶目だ。女性陶芸家として“そんなん”と自信なさ気な喜美子に大久保がかけた言葉が、「まだそんなんやないやったら、そんなんになるまで気張んなはれ。言ったらなんやけど、家の中の仕事ができる女はなんでもできる。家の仕事は、生きるための基本やさかい」。喜美子を強くしたのは、荒木荘で女中として働いていた経験からくるものだ。喜美子には、変わらずに愛してくれる“家族”がいる。

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