3部作最低のスタートとなった『スカイウォーカーの夜明け』 しかし、ディズニー的には想定内?

『スカイウォーカーの夜明け』興行は想定内?

 批評家受けは良かったもののファンからは否定の声も多かった『最後のジェダイ』、批評家受けは悪いもののファンからは支持する声も少なくない『スカイウォーカーの夜明け』、という違いはあるものの、前作に続いて作品の評価がきっぱり割れている今作。興行分析コラムである本稿で個人的な評価を記すことは控えるが、そうした作品の成り立ちや、J・J・エイブラムス監督の再登板にいたるまでのドタバタからして、「熱狂的なファンから嫌われずに、とにかく予定通りにトリロジーを終わらせる」ことがすべてに優先された感もある『スカイウォーカーの夜明け』が、今回のような作品になったのは必然だったのかもしれない。

■宇野維正
映画・音楽ジャーナリスト。「MUSICA」「装苑」「GLOW」「Rolling Stone Japan」などで対談や批評やコラムを連載中。著書『1998年の宇多田ヒカル』(新潮社)、『くるりのこと』(新潮社)、『小沢健二の帰還』(岩波書店)、『日本代表とMr.Children』(ソル・メディア)。最新刊『2010s』(新潮社)、2020年1月30日発売。Twitter

■公開情報
『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』
全国公開中
監督・脚本:J・J・エイブラムス
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
(c)2019 ILM and Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved.
公式サイト:https://starwars.disney.co.jp/movie/skywalker.html

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