『ニッポンノワール』と『3年A組』の世界はどう交わっている? 菅田将暉や永野芽郁の登場に期待が膨らむ
“警察の外の警察”「ニッポンノワール」に関する物語のカギを握るのが東堂銀行10億円強奪事件である。実行犯4人が仲間割れによって死亡した同事件で、被疑者が互いに銃を向け合う監視カメラ映像を作成したのが『3年A組』にも登場する「放来撮影所」だ。社長の相楽孝彦(矢島健一)は『3年A組』で柊の犯行を手助けしたことにより連行され、現在はファイター田中(前川泰之)が社長を務めている。『3年A組』第9話で窮地の柊を救ったガルムフェニックスこと田中を目にして「ヒーローって格好良いなあ」とつぶやいた西崎楓真(今井悠貴)は、その後田中のもとで修業。念願かなってガルムフェニックスのスーツアクターになると、清春たちが警察病院に潜入する際のおとり役になった。「世界を敵に回してでも正義のために戦うのがガルムフェニックス」という田中の言葉どおり、正義のヒーローとして警察権力に反逆するアンチヒーローの清春をアシストした。
碓氷克喜(田野井健)を連れて逃げる清春について、甲斐は「子どもの目を見ればわかる。そいつが信じられるかどうか」と語る。甲斐は高校卒業後介護士の資格を取得し、病気の母に代わって弟と妹の面倒を見ながらダンスにも打ち込んでいた。『3年A組』第4話で、柊と正面からぶつかり合い「被害者ぶるな。明日と戦え。生きているお前にはそれができる」と叱咤された甲斐は、清春の中に柊に通じるまっすぐなものを見たのではないか。そして、甲斐が教えたベルムズの情報が清春の目を警察病院に向けさせることになった。
第2部「覚醒編」に突入し、碓氷薫(広末涼子)の死の真相を追うストーリーは、ニッポンノワールをめぐって物語の核心部に入りつつある。柊によって人生を変えられた3年A組の生徒が今度は清春を導くように、ポイントとなる場面で3年A組キャラクターの出演が注目される。特に事件から1年後に病死した柊は『ニッポンノワール』ではまだ存命中であり、茅野さくら(永野芽郁)など登場していない主要キャストも多い。『3年A組』以降、活躍の場を広げる生徒たちの“里帰り”を楽しみに待ちたい。
■石河コウヘイ
エンタメライター、「じっちゃんの名にかけて」。東京辺境で音楽やドラマについての文章を書いています。ブログ/twitter
■放送情報
『ニッポンノワール ー刑事Yの反乱ー』
日本テレビ系にて、毎週日曜22:30~放送
出演:賀来賢人、広末涼子、井浦新、夏帆、工藤阿須加、佐久間由衣、立花恵理、田野井健、栄信、細田善彦、篠井英介、北村一輝
脚本:武藤将吾
チーフプロデューサー:西憲彦
プロデューサー:福井雄太 、柳内久仁子(AX-ON)
演出:猪股隆一
制作協力 : AX-ON
製作著作 : 日本テレビ
(c)日本テレビ
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