一人の男の50年を演じたジャック・ガンブラン 『シュヴァルの理想宮』監督がその演技力を絶賛

『シュヴァルの理想宮』主演が明かす役作り

 12月13日公開の映画『シュヴァルの理想宮 ある郵便配達員の夢』より、主演ジャック・ガンブランとニルス・タヴェルニエ監督のコメントが到着した。

 ピカソやアンドレ・ブルトンが絶賛し、フランス政府指定の重要建造物となった奇想の宮殿の誕生秘話をもとに制作された本作は、ある郵便配達員が33年の歳月をかけ、たった1人での夢の宮殿建築に挑戦するさまを描く。周囲に変人と噂されながらも、途方もない夢を実現した男・シュヴァル役を『レセ・パセ自由への通行許可証』でベルリン国際映画祭男優賞を受賞したジャック・ガンブランが、夫を傍で見守り支える妻役をレティシア・カスタが演じ、ニルス・タヴェルニエ監督がメガホンを取った。撮影は、ほぼ全編を通し現存する理想宮で行われた。

 実在の人物シュヴァルの人生を映像化にあたり、監督に抜擢されたのがフランスの名優ガンブラン。過去にベルリン国際映画祭最優秀賞受賞経験を持つ彼は、この風変りな主人公を見事に体現。「シュヴァルには間違いなく一種の狂気があります。彼は目録のような事実を記した何冊かのノートを残していますが、それ以外のことはよく分かりません。だからこそ、その謎にとりつかれるのです」と語る。数キロ体重を落とし、毎日1時間半をかけて顔や手にメイクを施し、シュヴァル本心にそっくりな容貌で撮影に挑んだ。

 その演技力について、タヴェルニエ監督は「ジャックは規格外の俳優です。彼の演技はどのテイクも素晴らしく、まるでメトロノームのような正確さがあります。ひとつのシーンに関してさまざまな演技の引き出しを持っていて、しかも同じ時間内でほとんど一秒の狂いもなく演じられます。彼が現場に現れると、その集中力と毅然とした態度が、自然と静寂と敬意を生みます」と絶賛。「彼は50年にわたるシュヴァルの変化を見事な精度で演じ分けていきました。その演技は本当に綿密で、入念に考えられていて、皆が驚愕するほどでした」と、30代から80代に至るまでを演じたガンブランの演技についても語っている。ガンブランは、実在の理想宮の修復に携わった修復家ピエール・コンスタンの助言の下、理想宮づくりの細かな所作を学んだという。監督は「撮影前から、彼はさまざまな努力をしていました。石の感触を知り、道具の扱い方を学び、何時間も同じ動作を練習していました」と、その入念な役作りへの努力を明かしている。

■公開情報
『シュヴァルの理想宮 ある郵便配達員の夢』
12月13日(金)全国公開
監督:ニルス・タヴェルニエ
原案:ファニー・デマレ
脚本:ファニー・デマレ、ニルス・タヴェルニエ、ロラン・ベルトーニ
出演:ジャック・ガンブラン、レティシア・カスタ、ベルナール・ル・コク、フロランス・トマサン
配給:KADOKAWA
2018年/フランス/フランス語/カラー/ビスタ/ 5.1ch/105分/原題:L‘Incroyable histoire du Facteur Cheval/英題:The Ideal Palace/字幕翻訳:星加久実
(c)2017 Fechner Films – Fechner BE – SND – Groupe M6 – FINACCURATE – Auvergne-Rhone-Alpes Cinema
公式サイト:cheval-movie.com
公式Twitter:@cheval_movie

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