黒木華らがつくり上げる絶妙な距離感 最終回目前の『凪のお暇』収録スタジオに潜入!
いよいよ、9月20日に最終回が迫った、金曜ドラマ『凪のお暇』(なぎのおいとま・TBS系、金曜22時放送)。空気を読みすぎるあまり、目の前の人にとっての正解に囚われ、自分のやりたいことが見えなくなってしまった主人公の凪(黒木華)。仕事も、恋も、SNSも、すべて捨てて、自分を見つめ直す“お暇“も、いよいよ終わりのときが見えてきた。
凪を温かく迎え入れたアパート『エレガンスパレス』の住民たちや、厳しくも身にしみるアドバイスをくれたスナック『バブル』のママ(武田真治)、そして凪と同じく空気を読んで生きてきた元カレの慎二(高橋一生)、初恋の痛みを知り「メンヘラ製造機」の汚名を返上を果たそうと必死なゴン(中村倫也)など、愛すべきキャラクターも見納めだと思うと実に寂しい。
いいドラマは、最終回を迎えても、どこかで登場人物が生き続けるような気持ちになる。『凪のお暇』も、まさにそのひとつになるのではないかという予感がしてならない。このドラマが、果たしてどのように作られているのか。そんな思いを胸に『凪のお暇』が収録されているスタジオへと向かった――。
ドラマ同様、和やかな『エレガンスパレス』の空気
この日、収録していたのは第9話。凪の母親・夕(片平なぎさ)から凪を守ろうと、慎二がその場を取り繕った結果、凪と慎二の結婚の話が進んでしまったことを『エレガンスパレス』の面々に報告するシーンだ。
軒先に置かれた椅子に、坂本龍子役の市川実日子、吉永緑役の三田佳子、白石みすず役の吉田羊、うらら役の白鳥玉季が順に座っていく。そこへ、運ばれてきた蒸しパンにパンの耳ポッキー。
「いい香り〜」と白鳥玉季が思い切り息を吸い込めば、黒木華も「私これ好き!」とニッコリ。そんな微笑ましい2人を見ていた市川が率先して、パンの耳ポッキーを食べ、黒木もつられてパクリ!
白鳥も続けて口に運ぼうとすると、それを隣から吉田がハムッとくわえるフリをしてみせる。「あー! 食べられた〜(笑)」と、まさに私たちがドラマで見ていた、そのままの和やかなやりとりが、収録の合間にも繰り広げられていた。
ちなみに、慎二役の高橋一生は、最初は卓を囲んでいたが、監督と相談した結果、みんなからは少し遠くで話し合いに参加する形に。凪を愛しく思いながらも、いつも不器用な慎二らしい絶妙な距離感を創り上げているのは、さすがの一言だ。